幻のたねやの秘書

今朝。
いつもより1時間寝坊してしまった。

「あちゃ、二度寝してもた。うわっ、お弁当作ってる時間無くなったー!」
と、バッタバタ。

田舎暮らしはやたら朝の準備に時間が掛かる。
⚪︎土間を箒で掃く
⚪︎紙類をドラム缶で燃やす(本当は禁止されてる。が、田舎では各家に焼却炉やドラム缶がある。)
⚪︎畑から穫って来た野菜を洗う
⚪︎台所のフローリングを箒で掃いた後、モップ掛け
⚪︎アイロン掛け
などなど等々。

たまに仕事行く前に、既にへばっている時がある。

普通は5時起き、8時過ぎに家を出る。
お弁当のおかずを作ってる時間が無くなったので、シナモントーストと昨日の残りのイチゴ🍓に練乳掛けて、フルーツを準備してお弁当代わりに。

2階に着替えに階段をタッタッと上がってる途中、ふと、何故か違和感が…。

昨日確認したシフトが頭に浮かんで来た。

「うん?……。うん?」

上り掛けた階段の真ん中辺りで折り返し、1階のテーブルの上のスケジュール帳のシフトを確認。

『休み。』

ありゃ。
今日、仕事休みでしたわ。

なんでやろ?
どーでやろ?
どーでこーなんやろ?

毎日毎日その日の事しか考えて無い。
明日の自分のスケジュールが頭に入って無い。

シナモントーストまで作ったのに。
イチゴ🍓に練乳まで掛けたのに。

『行き当たりばったり人生ここに極めり。』
そんなええもんでも無いか…。

おかしいな。
若い頃は方々から「しっかりしてる、しっかりしてる。」って言われてたのにな。

派遣スタッフとして働いて2年程経った24歳の頃。

派遣される側では無く、派遣する側の営業として引き抜かれた。

二十代半ばの女の子が中々話せない様な、人事部長や総務部長、個人企業の社長さんと話をさせて貰ってた。

行列が出来るバームクーヘンでお馴染みの『たねや』さん。

いよいよ全国の百貨店やお菓子業界に打って出るという時で、社長のスケジュール管理をする秘書の派遣の依頼があった。

秘書で派遣するならこの人しか居ないでしょと、美人で英語ペラペラ、しっかりしてて尚且つ控え目のスタッフさんが居た。

自信満々で紹介して後は細かい契約の詰めに入ろうかと言うタイミングで、その美人さんに昔からの夢だった英語塾を開く話が持ち上がり、散々悩んだ挙げ句、英語塾の開校を選んでしまった。

急に空いた秘書の派遣。
かと言って、そんな急に同じレベルの派遣スタッフなんてそう居てない。

困り果てていたら、部長さんから
「もう山田さんが来てくれたらええがな。」と誘われた。
「いやいや、私英語全く喋れませんし。」
「英語みたい別にいらんがな。社長のスケジュール管理だけしてくれたらええにゃ。」
「山田さん明るいし、ぴったりや。」
と、太鼓判。

その時していた営業のお給料よりかなりの好条件。
一瞬グラついたけど、しょっちゅう東京出張があるという事で、東京アレルギーのあたしは怖じ気づき断った。

東京なんて行ったら、朝起きてすぐ阪神タイガースの情報言うてくれへんやないか。
コンビニ行っても、スポーツ紙の一面が阪神タイガースや無いねんで。
あり得ん。

そうこうしているうちに、結局その派遣の仕事は、他の派遣会社に取られてしまった。

あの時、もしたねやの秘書になってたら、全国を股に掛けて精力的に動く社長さんの横で、高級ブランドのスーツに身を包み、ニッコリ微笑んで居たかもしれないのに…。
と、若い頃はよく思ったものだ。

が、このブログを始めて
「あたしってもしかして自己管理能力低いのか…?」と思う様になった。
気付いたと言うべきか。

たねやの社長さんはあたしを秘書に選ばなくて、きっと正解だった。



そして、ここまで書いて一抹の不安が…。

このエピソード、前にも書いた気がする。

ブログ始めて1年以上経つと、昔のエピソードは書いたのかどうかが分からない。

スケジュール管理だけでなく、自分の記憶の管理も出来ない。

これを読んでるアナタ。

このエピソード、知ってる??