枕営業。《脳内アニキ Vol.1》

🎤 誰も見たことナーイナイ
🎤 ナーイナイ
🎤 誰もさわってナーイナイ
🎤 ナーイナイ
 河井奈保子 / 大きな森の小さなお家

八重歯が可愛い80年代アイドルの代表。

顔の可愛さや受け答えの純朴さから男性ファンが多かったけど、歌の実力は本物で、徐々に女性や老若男女にファン層を広げて行った河井奈保子。

胸が無茶苦茶大きくて、アイドルアイドルした衣装の胸がキツそうで、はち切れそうだった。

確かアイドルが総出演する大磯ロングビーチからの放送でだったと思うけど、ゲストだったか司会だったかのあのねのねの原田さんに
「君、小さなお家って歌ってるけど、無茶苦茶胸大きいっで!」って言われてた。

今ならコンプライアンス的に一発アウト。

セクハラもパワハラも言葉としてまだ存在しない時代のテレビでの一コマ。

こんばんは。
ウル虎マリンです。




録画しておいた5/9放送
かまいたちの机上の空論城』を見る。

かまいたちと同期の和牛がゲスト回。

4人がリモートで色々やり取りする様子を、心理学者の出口先生が診断。

4人の中で一番犯罪者の気質がある人として、和牛の川西賢志郎君の名前を挙げる。

「ずっと腕組みしてる。他人に心を許して無い。」
「水田君の事もかまいたちの事も実は嫌い。」
等々。

「ズバリ。詐欺師。」

とまで言われてた。

でも、賢志郎君を見ててあたしもよく思う。

賢志郎君って、世の中的には
〝穏やかで人格者で物凄いいい人。〟
で通ってる。

確かにそれは間違いでは無いけれど、賢志郎君って最初から喧嘩腰にはならないけど、結構短気な部分もあって、話が通じない相手にはキレたらガーッとまくし立てて、論破してその場をブチ切れて去って行く事が出来る人。

これがあたしの賢志郎君の印象。

「あ、俺この人無理やわ…。」
「ちょっとこの人面倒くさいわ…。」
「多分この人とは話しても無駄やな…。」

穏やかに上手に相手しながら、心の中では冷静に相手の値踏みしてる。

そして、肌が合わないなと感じた相手には自分からむやみに近付いたりはしない。

距離を置いてると気付かれ無い程度の距離を取る。

それが川西賢志郎君。

どう?
違う?

賢志郎君の話はさておいて。

冒頭、コロナ自粛真っ只中の4人がお互いの近況を話してる中で、アインシュタインの話になった。

あの千鳥さんでさえ何連休もあって安心したのに、アインシュタインは週に2回くらいしか休みが無いと。

新しいラジオ番組も二つも始まったと。

そこで賢志郎君。
「河井が枕営業してるのかな?」
濱家君「あり得るかもな。」
水田君「あいつ東京でもやってんのん?」

へえーー。
へえ~~~。

アニキ。
枕営業してんのや。

そっか。
そんな涙ぐましい努力(?)あってのラジオの新レギュラーやったんや。

ゴメンごめん。

そんな事も知らんと、
「もうちょっとハジケろや。」とか
「もうかれこれ2カ月経つのに、未だに暗中模索してるよな。」とか、
勝手に文句ばっかし言ってたわ。

『アニキが枕営業。』
…………………。
『アニキの枕営業。』
『アニキと枕営業。』

なんか書いてたら、段々リアルに目の前で勝手にアニキが動き出す……。


令和2年。
まだ何ヶ月か先にコロナ自粛が始まるなんて、誰も思って無かった1月某日。

東京でのお正月番組の終わり。

某番組の某プロデューサーがアニキに声を掛ける。

某番組某プロデューサー
(以下、某某P)

某某P「河井君。いやぁ~お疲れ様~。」
アニキ「あ、お疲れ様です。今日はありがとうございました!」
某某P「いやぁ~、今日も面白かったねぇ。」
アニキ「ホンマですか。どうもありがとうございます。」
某某P「この後何か予定ある?」
アニキ「いえ、全然全然。無茶苦茶空いてます。」
某某P「じゃあちょっとさ、豚しゃぶの旨い店があるから一緒にどう?」
アニキ「ありがとうございますっ。はい、是非!僕で良かったら。」

…………ここはお洒落なホテルの12階。
高級な豚しゃぶを食べさせてくれるお店の個室。

アニキ「うわぁ~、スゲェ~。お洒落~。なんかすいません。僕こんなお洒落なとこ緊張します。」
某某P「ま、ゆっくりしてよ。」
アニキ「はい。ありがとうございます。」
某某P「実はさ、春からの新番組、深夜なんだけどさ、ちょっと企画で迷ってるとこがあって、芸人さんの生の声をちょいちょい聞かせてもらってんのよ。」
アニキ「なるほど。はいっ。」
某某P「俺はさ、これからのお笑いって、面白いだけじゃなくってさ、お洒落とか格好いいとかが絶対必要だと思ってるわけ。」
アニキ「はい。その通りやと思います。」
某某P「河井君、なんかモデルみたいな事やってるよね。」
アニキ「あ、いえ。モデルって言うか、WEGOさんの企画で何人かお笑い芸人を使って下さってて。」
某某P「見たよ。いいじゃんアレ。俺さ、ああいう事が新番組のコーナーの中で出来ないかと思っててさ。」
アニキ「はい。」
某某P「イケメンの芸人が今日の私服って言って披露してさ、視聴者がそれ見てランキングすんの。」
アニキ「あ~いいですねぇ。」
某某P「ドラマで役者が着てる服が売れたりするじゃん?」
アニキ「はい。」
某某P「上手く行ったらアパレルとタイアップ出来たりさぁ。」
アニキ「あ~いいですねぇ。」
某某P「でもさ、なんかそっからが展開に行き詰まるってかさ。河井君お洒落だからちょっとヒントみたいなもん貰えないかなぁ~と思ってさ。」
アニキ「いえ、そんな僕なんて全然ですけど、でも無茶苦茶いい企画やと思います。」
某某P「そう?出来たらさぁ、もう今日辺り固めちゃいたいんだよねぇ。河井君、この後まだ行ける?」
アニキ「はい!全然全然、大丈夫です。」

………スーー…チン。
エレベーターが開くと、ここはホテルの最上階のシャレオツなBar🍸
目の前に広がる東京の夜景。

アニキ「うわぁ~、スゲェ……。無茶苦茶綺麗!やっぱ東京の夜景って凄いですよねぇ!」
某某P「フフ。夜景に東京も大阪もあんま変わん無いでしょ。」
アニキ「いいえ、全然違いますっ。大阪はなんちゅーか、ギトギトしてるって言うか、夜景って言うよりネオンって感じなんですよねぇ。」
某某P「ハハハハ。上手い事言うねぇ。」
アニキ「あ、ありがとうございますぅ。」
某某P「でもさ、こうやって隣に座って間近で見るとさ、河井君って肌綺麗だよね。」
河井君「いや、そんなたいした事無いです。もう40のおっさんですし。」
某某P「40?河井君40歳なの?見えないよねぇ。」
河井君「ええ、もう。相方が宇宙規模のブスなんで、僕だけでも見た目小綺麗にしとかんとマズいと思いまして。」
某某P「ハハハハ。なんか特別な手入れみたいな事してんの?」
アニキ「ええ。まあ僕なりにですけど、ちょっといい香りのするボディクリーム塗ったりやとか、保湿とかも考える様になりました。」
某某P「へえ~、ボディクリーム?俺塗った事無いわぁ。」
アニキ「無茶苦茶いいですよ。ちょっと気持ちがリラックスしたりもしますし。」
某某P「あ~なるほどねぇ~。そんな事より河井君さぁ。」
アニキ「はい。」
某某P「もし、新番組のイケメン芸人の私服ランキングのコーナーが企画通ったらさ、MC誰持って来るか、そろそろ考えないといけない訳。」
アニキ「はい…。」
某某P「俺ん中ではさ、河井君行けんじゃないかと思っててさ。」
アニキ「ホンマですかっ?ありがとうございます!」
某某P「それでさ、ちょっと具体的にどうやるかイメージしたいんだよねぇ~。」
アニキ「はい。え~何をやれば…?」
某某P「ちょっとさ、実際に何着か衣装着替えて貰ったりしてさ、それをどう見せるかイメージしてみたい訳。」
アニキ「あ~、なるほど。」
某某P「このホテルにさ、俺部屋取ってんのよ。今日は企画上げちゃおうと思って。」
アニキ「うわぁ、こんないいとこ泊まってはるんですか。やっぱり大阪と全然ちゃいます。」
某某P「いや、そんなたいした事無いけどさ。良かったら、モデルウォーキングっての?あれ、河井君やって見てくんないかな?」
アニキ「ガハハハ~。モデルウォーキングですか?そんなええもんちゃいますけど、是非やらせて下さい!」
某某P「そう?じゃあ決まった。出ようか。」
アニキ「はい。ありがとうございます。」

…………スーー…チン。

某ホテル。25階。

部屋の鍵を開ける某某Pの手を見ながら
、覚悟を決めるアニキ。

「バタン。」

「あ、あの、あのぉ~、モデルウォーキングですよね?モデルウォーキングですよね?」
「あ、アレ~~~!!!」

悲鳴と共に掘られるアニキ。

東京の夜は美しい。
そして……、怖い。


アニキ。

枕営業って一回足突っ込んだら(もしくは突っ込まれたら)、抜けられへんらしいで。

知らんけど。