隣人のその先。その⑫【脳内アニキvol.27】
カレンダーに💮を付けた日がやって来た。
今日ゆずるが帰って来る。
いつもはダラダラと10時回ってからしかベッドから出ないのに、今朝は8時前には目が覚めた。
久し振りに髪も巻いた。
翔とゆずるの復帰祝いを何にするか、散々ああでも無いこうでも無いと話して、翔が提案した氷たっぷりのアイスコーヒーを買って来てお出迎えする事にした。
そんなんショボ過ぎると楓は反対したのだが、ホテルからずっと出られず支給されたお弁当しか食べて無いはずのアニキには、今まで当たり前に飲んでたアイスコーヒーが飲めるってのが嬉しいはずや。と言うゆずる信者の翔の意見に、「確かにそういうもんかも。」とアイスコーヒーを買って待っとく事にしたのだ。
コンビニのでは無く、ちゃんとスタバのアイスコーヒーだ。
でもその前に大学に行って、PCR検査の結果が陰性だった証明を持って行こう。
別に今日で無くてもいいのだが、家に居る間ずっとコロナについてやってる情報番組を見てたら、何日も大学行くのが空けば空くほど、コロナ差別を受ける様な気がして、形だけでも顔を出しておきたかった。
朝ご飯を食べて、いつもより時間を掛けて歯を磨き、カラコンを入れ、たっぷり化粧水に乳液を塗って、マスカラも二重三重に塗って化粧も完璧な仕上がり。
鏡の中の自分にピースしたい気分だった。
マンションを出て駅に向かっている途中、スマホが鳴った。
ゆずるからだっ。
楓「もしもし。」
アニキ「ああ。おはよう。」
楓「おはよう、ゆずるっ!」
アニキ「おお、朝から元気いいなぁ。」
楓「楓とゆずるのコロナ復帰記念日やん。」
アニキ「ガハハ~。何やねん、その記念日。一応言うとくわ。この後ホテル出るし。」
楓「ええっ。もう?」
アニキ「もう。って、時間言うてくれ言うたん、そっちやろ。」
楓「うん。うん。分かった。真っ直ぐ帰って来る?」
アニキ「なんか家で帰りを待つ嫁との会話みたいやねんなぁ。」
楓「心の嫁やん。」
アニキ「ガハハ~。ちゃうわっ。」
楓「なあ、真っ直ぐ帰って来る?」
アニキ「おお。着替えとか洗濯したいし、観葉植物枯れてんちゃうかなって気になるしな。」
楓「分かった。楓待っとく。」
アニキ「待たんでええねん。そんなん待たんでええし。それよりそっちも今日大学行くんちゃうんか?」
楓「いいねん。別に今日で無くても。ゆずるが帰って来るんやったら明日にする。」
アニキ「アカンアカン。何言うてんねん。大学行かなアカンがな。」
楓「けど、ゆずるに会いたいもん。」
アニキ「ほやからほんなん大学帰って来てからでも会えるやんけ。行かなアカンで。」
楓「ええ~~。」
アニキ「行け。行きなさい。」
楓「う~ん。分かった……。」
アニキ「ちゃんと行くんやで。ほなな。」
楓「うん。バイバイ。」
スマホを見つめる楓。
「ええ~。ゆずるにすぐ会いたいのに…。」
一気に足取りが重くなった。
それでも駅に着いてしまった。
改札口を通る。
電車に揺られながら、楓の気持ちも揺れていた。
「やっぱりゆずるに会いたい。」
楓は大学の最寄り駅では無く、二つ目の駅で降りてスタバに向かっていた。
一方のアニキ。
ホテルでお世話になったスタッフさんや、毎回検査してくれた医療従事者の方に御礼を言うと、「いつもテレビで見てます。頑張って下さいね。」と声を掛けてもらい、こっからまた新たな想いで仕事頑張って行こうと、晴れ晴れとした気持ちでホテルを出た。
ホテルにやって来た時は真夏だった。
Tシャツ半パンでホテルに入ったのに、約1週間振りにホテルを出ると、すっかり季節が進んでいた。
道行く人も、長袖のシャツやジャケット姿の人がぐっと増えている。
Tシャツ半パンの自分がちょっと浮いている。
Tシャツ半パン姿のアニキがマンションの部屋に帰る前に立ち寄ったのは、スターバックスだった。
ホテルから出られたら、まず何を食べたいか、どんな物を飲みたいか、ずっと考えていた。
自分の部屋でパスタを手作りして、タバスコたっぷりかけて食べようか。
コンビニでアイスクリームは絶対に買って帰る。
でもその前に、美味しいアイスコーヒーが飲みたい。
キャリーバッグをコロコロ引っ張りながら、アニキはスターバックスに立ち寄りアイスコーヒーを注文した。
「ありがとうございます。」
店を出るまで待ち切れず、すぐに口を付ける。
「苦っっ!」
びっくりする程苦くて、思わず声に出てしまった。
他のお客さんの視線を浴びる。
「恥っ。」
まだ完璧に味覚も嗅覚も戻っていない。
それでも最初の頃に比べれば、甘い辛いも分かる様になったし、コーヒーの匂いだってちゃんとした。
でも、舌がコーヒーの苦みに慣れていなかったのだ。
ずっと想像して楽しみにしてた味わいでは無くて、ちょっと残念だった。
でもこうやって、段々と日常に戻って行くのだろう。
一気にグイグイ飲むのでは無く、チビチビ苦みを味わって飲みながら、マンションに向かった。
そして、楓。
大学に行くのは辞めにして、スタバでアイスコーヒーを買って、マンションに戻って来た。
氷が溶けてしまわない様にすぐに冷蔵庫に入れる。
とにかく暑がりなゆずるに、キンキンに冷えたアイスコーヒーを飲んで欲しかった。
ゆずるが帰って来たら何て言おう。
「お疲れ様。」
お勤め終えた人に声かけるみたいか…。
やっぱり「お帰り!」やな。
氷が溶けてしまわない様に、駅からダッシュでマンションまで帰って来た。
息が上がる。
冷房付けて、ゆずるの為に買った扇風機の前に陣取って汗を引かす。
でも、ゆずるが帰って来た気配をちゃんと聴き逃さない為に、玄関のドアは開けっ放しにしておいた。
「あ~、汗で化粧落ちたやん。もう一回ファンデ塗り直そ。マスカラももっと盛ろっと。」
バッグの中をゴソゴソしてると、表で足音とコロコロとキャリーバッグを引きずる音が。
「ゆずる帰って来たっ!」
バッグを放り出し、転がる様に玄関に出て行く楓。
楓「ゆずるお帰りっ!」
アニキ「おおっ!ただいま。って、ちゃうやろ?何で家に居んねん。大学は?」
楓「行きかけてんけど、やっぱりゆずるに会いたくて帰って来てしもた。ちょっと待ってて!」
アニキ「アカンやろ。って、人の話聞いてへんな。おらへんがな。」
楓「はい!」
アニキ「何?」
楓「ゆずる絶対冷えたコーヒー飲みたいと思ってスタバに買いに行ってん。復帰おめでとう!冷蔵庫に入れといたからまだ冷え冷えやで。」
アニキ「ありがとう。って、ちゃうわ。こんな為に学校休んだんか?」
楓「別に絶対今日行かなアカン訳じゃ無いねん。」
アニキ「そういう事違うやろ。大学行けって電話で言うたやろが。」
楓「ほやから、ゆずるに会いたくて帰って来たんやて。もういいからせっかく買って来たんやから、アイスコーヒー飲んでよ。」
アニキ「いや、そんなん〝ありがとう〟言うて飲めるかい。俺はこんな事の為に大学休んで欲しいなんて一回も言うて無いで。」
楓「分かった。もう分かった。大学はこの後ちゃんと行くし。」
アニキ「ホンマに分かったんか?自分そういうとこやで。」
楓「自分って…。コロナになる前は楓ちゃんって呼んでくれてたのに…。」
アニキ「ああもうこんな子は自分で十分やな。」
楓「何なん?楓、スタバから走って帰って来たんやで。氷溶けへん様に。キンキンに冷えたまま飲んでもらおうって思って。」
アニキ「ほやから…。」
楓「もういい。大学にも行かんとアイスコーヒーなんかしょーもないもん買いにわざわざ行く楓はアホです。こんなアホな子と喋ったら、ゆずるアホが感染るで。」
アニキ「何やねん。大学はちゃんと行かなアカンって話をしただけやろが。」
楓「ほやから今から行くって言ってるやんッ!そのアイスコーヒーも要らんかったら捨てといてっ!」
アニキ「要らん事は無いよ。せっかく暑い中買って来てくれたんやから。」
楓「無理せんと、捨てといて。さいならッ!」
バタンッ。
玄関のドアを乱暴に閉める楓。
バッグを引っ掴み、また「バーンッ。」とドアを開け、まだ部屋に入らずアイスコーヒー片手に突っ立っているアニキの横をすり抜ける様に走って行った。
楓は駅に向かって走りながら
「ゆずるのアホ!ゆずるのアホ!人の気持ちも知らんと。」
心の中で毒づいた。
「翔のアホっ!」
絶対にゆずるは喜んでくれるって言ったくせに。
全然喜んでくれへんかった。
なんならちょっと迷惑そうな顔してた。
「自分。」って…。
前は楓ちゃんって呼んでくれたのに。
「ゆずるのアホ!ゆずるのアホ!」
すれ違う人が怪訝な顔してこっちを見る。
知らぬ間に「ゆずるのアホ!」と口に出してしまっていた。
「もう知らんっ。どうでもいい。」
楓は落っこちそうになってるスマホをグッとバッグのポケットの奥に押し込んで走った。
残されたアニキ。
「何やねん、ホンマにもう~。」
手荷物は一杯、そこにアイスコーヒー。
両手が塞がっている。
肩で押すようにして、自分の部屋に入る。
蒸せかえる様なモワーっとした熱さ。
テーブルに楓から貰ったアイスコーヒーを置く。
カップの外側に水滴が溜まって、徐々に氷が溶け始めている。
「もうしゃーないなぁ。」
思わず水滴を湛えたカップを見ながら苦笑いする。
「いや、アイスコーヒーならさっき自分で買って飲んだし。」
危うく言いかけて、楓の子犬みたいな目を見たら、何とか言わずに飲み込んだのだ。
「しゃーないなぁ。」
もう一回同じ事を言ってストローで一口飲んだ。
「え?苦無い。」
さっきは、余りに苦くて思わず「苦っ。」って言ってしまったのに。
ちゃんとアイスコーヒーの味がする。
それが、氷が溶けて薄まったせいなのか、それとも…。
アニキは残りのアイスコーヒーを一気に飲み干した。
つづく。
「またしても奴が…。」
録画視聴再び。
そして、またしても「これ、何やったっけ?」番組が。
『わぎゅいたちの笑オーダー』
和牛とかまいたちの初W冠特番。
うん?
特番なの?
って事は、レギュラー番組が始まった訳では無いのね。
と若干の〝?〟を解消すべく調べてたら、テレビ朝日の公式サイトにほぼ内容載ってた。
もうこれ読んだら別にテレビ見んでもええんちゃうかってな位、懇切丁寧に内容紹介してあった。
https://www.tv-asahi.co.jp/wagyuitachi/#/
って、こういう番組です。
「ゲストに誰を呼んでるかで、スタッフさんの番組に賭ける本気度が分かる。」
「これでニューヨークとかが来たら、超内々の…。」
と、話す4人の前に現れたのが、俳優山田孝之さん。
「本気やっ!」
そして、全く知らない事実が。
山内君って映画出た事あんのや。
知らなんだわぁ~。
このカットの山内君も、そして山田孝之さんの若い事。
今はこの貫禄。
なんかある時期から、「格好いい若手俳優」「イケメン枠」で居る事から、外れ出したよな。
でも、髪の毛ボサボサにしたり、髭生やしたり、お肉付いてドッシリし出してから、より説得力のある役者になったのも事実。
数多居る実力派俳優の中で、一緒に居たら緊張するやろなぁと思う一人。
何を考えてるのか分からないポーカーフェイス。
「怒ってんのかな?」と思ってしまうマジ顔。
そんな俳優山田孝之さんと連絡を取り合う仲なのに、菅田将暉君のANNで
「明けましておめでとうメールから4年返事待ち。」とウケたいが為に嘘を電波に流した山内君。
ひでぇー奴。
そんな酷い仕打ちをしてしまった山田孝之さんを笑わせておもてなしをしようと言う流れのはずが、山田孝之ワンマンショーみたいになってもーてる。(笑)
山田孝之、器用!
変顔七変化。
でも、シャイニングが一番似てた。
山田孝之さんってこんなにいい人やったんや。
ほんで、むっちゃセンス有る。
今まであんまりバラエティ番組への出演シーン見て来なかったので、寡黙で頑固なこだわり強いタイプと思ってたけど、だいぶ印象変わった。
お次のゲストは、滝沢カレンちゃんとめるるちゃん。
「スタッフさん、本気やっ!!」
この2人を呼んで、どんな事をやったのかはさっきの公式サイト読んでみてちょ。
さんまさんの番組なんかで出て来出した当時は、おかしな日本語を喋るモデルって捉えられ方だったカレンちゃん。
あたしも最初は、「嘘臭いなぁ~。」と思って見てた。
でも有吉さんの番組で、四文字熟語のネーミングで注目され出した頃から、「むちゃ面白いな、この子。」と見方が変わる。
(視聴者なんてチョロいもんですわ。)
(演出と持って行き方で、印象なんてなんぼでも変わる。)
これは狙いに行ってんのか?
ホンマにやりたい事をやってたらこうなったのか?
その境目が良く分からない絶妙のキャラとポジショニング。
和牛もかまいたちも翻弄されっ放し。
でも、何処までも嬉しそうなおっさん4人組。
めるるちゃんも可愛い。
ミキの昴生君が、ラジオで「めるるめるる💕」と一時期ギャーギャー言ってたけど、確かに言いたくなるのは分かる。
見た目の可愛さもさることながら、お洒落さんなのにスレて無い感じ。
芸能界の枠分けで行けば、〝おバカ枠〟〝ギャル受け枠〟なんかに分類されるのか?
でも、今や芸能界のバラエティ番組を席巻しまくるみちょぱ程の上手さは無い。
ゆきぽよ程の「爪跡残してやるで。」ってな、ガンガン隙が有ったら入って行く押しの強さも無い。
朝日奈央の様な、ワイプの中の表情や、VTR終わりのコメントのそつの無さはまだ持っていない。
おバカタレントとしては、中途半端だし。
だって、そこまで馬鹿では無い。
でも、いつもニコニコ、そしてその笑顔が嘘臭く無く、何処までも可愛い。
そして、しっかり見える品の良さと素直さ。
一度共演したら、みんな大好きになるのが納得納得。
そんなまだまだテレビ業界に慣れては居ないめるるちゃんを前にして、〝おじさんがちゃんと処世術を教えてあげよう〟ってなスタンスの4人。
デレデレである。
〝ゲストのオーダーに笑いで応える〟コンセプトのはずが、正直あんまりお笑いでオーダーに答えてる感じでは無い。
どっちかってーと、変顔も一切厭わずやり切る山田孝之さんに、カレンの部屋で4人をズタズタにしてしまうカレンちゃんに、上手く出来なさ加減が無茶苦茶可愛いかっためるるちゃん。
ゲストの方が巧みに見える。
ええんか?これで?
まあでも、和牛もかまいたちもゲストのお3人さんもケラケラ笑って楽しそうだし、こんでええんやろ…と思っていたならば。
いたならば!
最後に一番足を引っ張った人が罰と受ける流れで、登場したのだ、奴が!
「もぉ~~、録画見る前に公式サイトの番組内容読んどくんやった~。」
何故か4人の中では一番まともだったはずの賢志郎君が川原君から罰を受ける事に。
「なんで??」
ぐるぐるバットで回った後に、頭の上にボールを乗っけて座ってる賢志郎君の頭を、バットでフルスイングする罰ゲームが始まる。
何でも、川原君は全然目が回らないらしい。
でも案の定、罰ゲームもすんなり始まらない。
収録が押しているにも関わらず、スタッフさんが運んで来た〝ぐるぐるバットゲーム〟一式を押し返す。
スタッフさんもう一度持って来る。
川原君、またしても押し返す。
「早よ、やれやっ!」
「スタッフさん、困ってはるやんっ!」
「テロップで〝マジ早くして!〟ってなかなか出えへんでっ!」
ソーシャルディスタンスを取るべく、川原君が特注フェイスガードを装着。
特注なのに、肝心の目と鼻だけが出ている意味分からん品物なのだ。
これが2万円っ!
「どっから出てんねん、その製作費。」
これぞ川原克己ってな、ボケ連発。
「ウ~ウ~ウ~。イライラするっ💢」
でもホンマに収録押してたんやろ。
ぐるぐるバットって10回回るのが普通やけど、自ら提案して20回回ったはずやのに、回ってる所オンエアではバッサリ✂️。
「フンっ。」
そして、座ってる賢志郎君の頭目掛けて、本気のバットフルスイングっ!!
「バシッ!」
(余りにスイングが早過ぎて、何度静止画撮ろうと思ってもボールを叩く瞬間撮れず。)
「おお~~!」
「ホンマにボールだけ当てたっ!」
「スゴいっ!」
「ハッ。」
あたしとした事が。
感心してもーてるや無いの!
何でも川原君は、野球特待生で高校進学したらしいのだ。
素振りしてる時、綺麗なフォームやなと思ったらちゃんと素地があるのか。
「あかん。」
「ホンマに感心してもーてるやん。」
ここは、「目が回ってヨレヨレになって、ボールじゃ無くて賢志郎君の頭スコーンとぶっ叩くのがオチやろがっ!」と、ツッコむべき所やのに。
どーもあたしは、野球経験者にやたら弱い。
それだけでちょっと一目置いてしまう癖がある。
「いかん。」
と、逡巡してたら、ラストにこんなテロップが。
やっぱり好き勝手やって、VTRに納まり切らなかったのだ。
ほんで、どーして川原君は、いつも賢志郎君の上唇をめくって歯茎を見たがるのだ??
賢志郎君ファンとしては
「川原っ!何やってんねん!ウケて無いわ。」
「賢志郎君のお顔がブッサイクに見えるやないのッ。」
「笑えへんねんっ💢」
と、毎回毎回言いたくなる。
なあ、川原君。
何で賢志郎君の上唇めくる訳?
「歯槽膿漏のチェックしてんのか?」
「磨き残しのチェックしてんのか?」
「歯垢のチェックしてんのか?」
「プラークのチェックしてんのか?」
(歯垢とプラーク、一緒やっ!)
分からんかったら、完全版見ろってか。
https://www.telasa.jp/videos/174246
『見てたまるかっ!』
かま天マーケット。。
低温やけどした。
布団の中に湯たんぽを入れて暖を取っている。
なんか、右足の踝が痒いなぁ~と思って見てみたら、ぷっくり水ぶくれ。
こんな綺麗なまん丸の水ぶくれ初めて見た。
記念にパチり。
しかし、足も確実に歳とるもんだな。
録画しておいたテレビ番組を順々に見て行ってるのだけど、一ヶ月以上前のだと、誰を目当てに何に興味があって録画したのか、忘れてるやつがちょいちょいある。
例えばこれ。
『かま天マーケット』
かまいたち、天竺鼠、藤崎マーケットの同期3組によるバラエティ番組。
あたくし、リアルタイムで放送してた時は見てなかった。
Wikipediaると、今から約7年前の2014年に読売テレビで放送されてたらしい。
それが何で今頃、地上波で流れてるんだろ?
7年前だと見た目もだいぶ変わる。
ちなみにこちらが今のかまいたち。
濱家君。
「痩せたねぇ…。」
山内君。
「ハゲたねぇ…。」
「二人共あんまり変わって無い。」
天竺鼠。
え?
一人足らん?
知らん。
何か居てへんかった。
瀬下君はこの頃からやってる事が変わらない。
え?
内容どうやったかって。
「振り返る程でも無い。」
ドランクドラゴンの秘密。
う~~ん。
いい天気っ!
気持ちいい~。
ポカポカ陽気に誘われて、お散歩に出る。
春を告げる野花、オオイヌフグリも咲いている。
快調にお散歩お散歩。
が、しかし。
30分程経った頃、なんかムカムカし出す。
オマケに頭が痛くなって来る。
ヤバい。
この感じ…。
紫外線アレルギー症状勃発。
まだ2月なのにっ。
はぁ…。
あたしの身体の老化による耐性の劣化なのか、それともオゾン層破壊等による紫外線が強烈になったのか。
どっちにしても、ヤバい。
もう少し長いコースで散歩するはずが、急遽Uターン。
今度から散歩する時もサングラスしよう。
こんなに良い天気なのに、やろうと思ってた事がほとんど出来なかった背徳感を追いやるべく、『やすとものいたって真剣です』ドランクドラゴン回を見る。
いやぁ~、面白かったぁ!
爆笑につぐ爆笑!
「何でサングラスせんと散歩行ってしまったんやろ…。」とか
「部屋片付けて、布団干して、農機具小屋整頓して…全部出来ひんかった。」とか
「こんな実りの無い休日の過ごし方ある?」とか
「なんか、ホンマあたしってアカン人間よな…。」
みたいなんが、全部飛んでった。
もう、「やすともさん、ドランクドラゴンさん、とろサーモン村田さん、ありがとうっ!」って感じ。
コント師としてメキメキ頭角を現し、はねるのトびらで人気を不動の物にしたドランクドラゴンさん。
ドランクドラゴンの頭脳でも有り、俳優業も高い評価を受ける塚地さん。
自分のペースで正直に無理なく楽しんでる感じの鈴木さん。
ドランクドラゴンのコントを見てても、鈴木さんが〝出来ない人〟だとはあまり分からなかった。
演技だって、そんな無茶苦茶下手とは思わないし、あの朴訥とした感じがドランクドラゴンにおいては、いい味になってると思ってたので。
まさかこんな奴だったとは。(笑)
コントでもドラマでも全っ然セリフが覚えられないと話す鈴木さん。
コントのツッコミのセリフを覚えられず、単語帳の表に塚地さんのボケ、裏に自分のツッコミを書いて覚えてたってエピソードに驚愕😲
「そんな人居てんの??」
鈴木さんのダメダメっ振りが次々あっけらかんと放出される。
そこに「何で俺こんなに出来ないんだろ…。」みたいな苦悩とか、どうにかなりたい!って向上心とか全く無い。
もう気持ちいい程の突き抜けたクズっ振りに、聞いてるこっちはゲラゲラ笑い倒すしか無かった。
あんなに巧みに見えてたドランクドラゴンさんのコントは、そんな鈴木さんを何とか生かそうとする塚地さんの試行錯誤、努力の結晶やったんやなと、見る目が変わる。
ここ最近では、よく炎上したりしてる鈴木さん。
でも、こんだけ正直に言いたい事言ってるのに、〝嫌味な奴〟〝捻くれて扱いにくい奴〟にはならず、ちゃんと笑いが生まれて、もっとそのクズっ振りを披露して欲しい、聞いてたいと思わせるのは、根っこの部分の可愛げがスタッフさんやお茶の間にも届いてるって事なんだろな。
(書いてて、褒め過ぎな気がして、何か違う気がして来たけども。)
やすよさんの「ホンマにお笑いに興味が無いんやろね。」にニコニコと頷く鈴木さん。
「おいっ!」
「塚っちゃんの作ったやつを塚っちゃんが一人でやったやつの方が面白いんですけど、その劣化版を僕は皆さんに見せてる。」
ほんなん有りっ?!
爆笑!!!
そんな鈴木拓と言う人間を面白がってる塚地さんの度量の大きさ。
鈴木さんが話してるのを本当に嬉しそうにニコニコ見つめる塚地さんが印象的。
ドランクドラゴンさんがギャラは折半だったと言うのは有名な話。
塚地さんと鈴木さんでは働いてる稼働率が全っ然違うのに、それを折半するって、どんだけ塚地さん人がええのよと長年思ってた。
それが、折半になった経緯を聞くと、「やっぱ鈴木拓はクズかも。」
でも笑顔でこう言われてしまうと笑うしかない。
やすともさんもこんな感じで爆笑しっぱなし。
こんなあんながあっても、コンビの解散危機なんてのは一度も無かったと話す二人。
深くも有る。
とろサーモン村田さんが司会進行して更に深掘り。
「はねるのトびら」でのコンビ格差。
キングコングに対する想い。
鈴木さんの奥さんとのやり取り。
それぞれの趣味。
ぜーーんぶ面白かった!
「ほれ、言うてまうんやっ。」ってな、スレスレッ感も快感。
こんだけ1時間笑いっ放しってスゴい!
塚地さんの人の良さ、温かさ。
鈴木さんのフリートークの上手さ。
ドランクドラゴンさんにとって、得しか無い1時間やったと思う。
編集してみて、どの部分もカットするのが惜しくて、1時間フルトークになったと推察。
『やすとものいたって真剣です』は、芸人ディレクターのコーナーが有るけど、1時間フルトークがこれだけ面白いと、コーナー存続の危機になるんちゃうかと思うくらい面白かった。
もぉ~~、面白過ぎて、一人でも多くの人に見て欲しい。
笑って笑って笑って笑って笑って笑って笑って、ドランクドラゴンさんの事大好きになってると思う。
https://tver.jp/corner/f0066755
見て欲しいっ!
隣人のその先。その⑪【脳内アニキvol.26】
楓が自宅待機に入ってから、5日目。
何にもする事が無い状況にも慣れて来た。
とりあえず食べ物には困らないだけの物を実家から送ってもらった。
細々とした足らない物は幾つか出て来たが、それもあと2日の辛抱と思えば何とかやり過ごせた。
ただ状況には慣れたが、心が慣れない。
毎日毎日ちょっとずつ一日が長くなって行ってる様な気がする。
詩織や大阪の友達と電話で話してるとその時は気持ちが紛れる。
でも会話してる時わずかな間が空くと、「迷惑がられてるんかな?」とか、「鬱陶しいって思われたかな?」とか、今までの楓なら感じなかった不安が入り込んで、自分から電話を掛ける勇気が段々出て来なくなった。
ゆずるには2回電話した。
自分は陰性なのに、コロナウィルスにやられてしまった同志の様な安心感があって、友達に電話するより気が楽だった。
でも2回電話してみて、楓にはもうあまり喋る事が無い事に気付いてしまった。
実家から送ってもらった荷物の事。
この前自分で作った料理(?)の事。
ゆずるは「おお、良かったやんけ。」とか、「へえ~、偉い偉い。」とか、自分の話をちゃんと聞いてくれる。
それが嬉しい。
もっと話したい。
もっと笑ってもらえる様なエピソードトークだってしてあげたい。
でも、ずっと部屋に居る楓にはもうそれ以上のネタが無い。
「何か面白い事起こらへんかな…。」
楓は一日に何回もこう呟く様になっていた。
時間だけはたっぷりある。
アインシュタインが出ているテレビも、過去の放送まで遡って一杯見た。
有名な芸能人と一緒にテレビに映るゆずる。
ゆずると話せる様になった頃は、テレビに出ているアインシュタインを見るのが堪らなく楽しかった。
こんな有名人と自分はプライベートで話している。
隣に住んでいる。
ロケに出ている二人の後ろを、一般人が遠巻きにゾロゾロ付いて行ってるのを見ると、「あたしはゆずるの隣に住んでるんやで。」って言いたくなる優越感に浸れた。
でも、たった何日間か会えなくなって、テレビで活躍しているゆずるをずっと見てたら、他に知り合いも居ない東京のマンションの一室で、じっとしてるだけの自分とは別世界の人の様な気がして来て、何と説明したらいいのか分からない寂しさに襲われる。
早く帰って来て欲しい。
そしたら、前みたいに部屋の前に飛び出して行って、「お帰りっ!」って全力で言う。
ちょっとずつ遠くに行ってしまうゆずるを捕まえときたい。
電気も点けずにテレビの中で笑うゆずるを見ながら、楓は抱えていた膝の間にギューッと顔を押し込んだ。
何か鳴っている。
スマホが光っていた。
翔だ。
楓「もしもし。」
翔「姉ちゃん、どうしてんの?」
楓「どうもしてない。」
翔「何か元気無いな。やっぱり退屈過ぎてしんどいんや。」
楓「うん。一日がむっちゃ長い。」
翔「ゆず兄と電話したんやろ?ゆず兄何て?今どんな感じなん?」
楓「あんたあたしの心配やなしに、ゆずるの事が聞きたいだけやん。」
翔「だって僕はゆず兄とは喋れへんもん。姉ちゃんは直接喋れてるやん。むっちゃ羨ましいわ。」
楓「そんな単純なもんと違うで。」
翔「何が?どうゆう事?」
楓「ま、あんたには分からへんわ。距離が近いからこその悩みって言うの?」
翔「むっちゃ隣人自慢かまして来るやん。」
楓「そんなんちゃうわ。あたしはゆずるに何してあげれるんかなと思ってさ。」
翔「言うてる台詞が彼女のやつやん。」
楓「彼女みたいなもんやん。」
翔「絶対ちゃうわ!姉ちゃん怖いわ。」
楓「彼女やない事くらい分かってるわ。けど、何かゆずるを楽しませたいって言うかさ、あたしゆずるの笑ってる顔が見たいねん。」
翔「言うてる事、むっちゃ太い客みたい。」
楓「なんやのよ、さっきから。電話切るで。」
翔「ごめんごめん。何か羨ましいてイジってしもてん。なあ姉ちゃん。笑ってくれるかどうか分からんけど、退院祝い、ちゃうか、入院してる訳や無いから…、復帰祝い渡したら?」
楓「復帰祝い?ホンマやな。それいいやん。全然思い付かへんかったわ。けど…アカンやん。外に出られへんし、買いにも行けへんやん。」
翔「姉ちゃんは24日には外に出れんにゃろ?」
楓「うん。」
翔「なら、ゆず兄も多分同じはず。」
楓「何であんたがそんな事知ってんの?」
翔「ゆず兄がコロナなってから、むっちゃニュースとか見る様になってん。コロナ罹った人はどれくらい隔離施設に入ってんのかとか。それで行ったらゆず兄が出れんのは一番早くて24日のはずやねん。」
楓「そうなんや。そこまでハッキリゆずるは言うて無かったけど…。」
翔「電話して聞いてみ。多分僕の読みは合うてると思うで。」
それから、翔と復帰祝いは何が良いか、あーでも無いこーでも無いと盛り上がった。
ゆずるのお気に入りのブランドのTシャツを買う。
もしくはブランドのバッグを買う。
楓の提案は、どれもバイトもしてない親の仕送りで生活してる楓には高額過ぎて、ゆず兄の性格やとあんまり刺さらないと翔に却下された。
じゃあ、犬が飼いたいってテレビで言ってたから犬は?と言ったら、ペット買うなら自分で買いたいやろとこれまた却下。
それなら、楓が手料理振る舞うってのは?と言ったら、それだけは勘弁したってくれと失礼な言われよう。
でも、翔とゆずるの事を話すのは無茶苦茶楽しかった。
そして、ゆずるに電話した。
楓「ゆずる?今いい?」
アニキ「おう、構へんで。」
楓「もうホテル出られる日決まった?」
アニキ「う~ん。順調に行ったら24日に出て、仕事復帰が25日かな。」
楓「え?やっぱり24日に出れんの?」
アニキ「やっぱりって何?まだ分からんけどな。明日の体調チェックで問題無かったらな。」
楓「翔の読みバッチシやん。」
アニキ「何て?」
楓「ううん。こっちの話。ゆずる、もしホテル出られる時間分かったら、楓に電話してもらいたいねん。」
アニキ「何で?」
楓「何でって…。一番最初に会いたいやん。」
アニキ「ガハハハハ。そんなんええって。隣に住んでんねんから、そのうち会えるって。」
楓「いいから電話ちょうだいって。」
アニキ「ああ、ほんなら忘れへんかったらするわ。」
楓「絶対忘れんとってな。」
アニキ「はいはい。」
明後日、ゆずるが帰って来る。
「やったぁ。」
カレンダーの24日の所に、赤のマジックで💮を書いた。
つづく。
ゴールデンでスベり倒すM-1戦士。②
え~、一応やっときますか。
もう、「何で②も有ります。」なんて書いたんやろ。
寝たい。
昨日も今日も明日も明後日も、8時間フルタイム立ち仕事なのよ。
54歳なのよ。
寝るべきよ。
マヂカルラブリーです。
M-1チャンピオン。
チャンピオンやけど、野田クリスタル君のあの奇天烈な感じは、地元凱旋ロケで受け入れられるのか?
妙な不安。
今回は、芸名村上、本名鈴木君の地元、愛知県新城市へ。
綺麗に晴れ渡った空。
ほんでどうでもええけど、ワイプの中のノブさん鼻ほじってるし。
「うん?」
「なんか、居る。」
「あっ。」
「野田君居た。」
大悟さん「こいつはほんまに寝とくんの好きやな。」で爆笑。
相席食堂は、千鳥さんの「ちょっと待てぃ!」の後のツッコミを浴びる様に堪能するのが楽しい。
え~、一方のマジカルラブリー。
次のショットがこれやった。
「真っ黒!!」
オープニング、むっちゃ晴れてたで。
あのお日さんの感じ、絶対午前中やったで。
間は?
間、何してたん?
全カット??
と思ってたらば、次のシーンがこれやった。
「全カット正解!」
しんど。
ほんで、脇に無造作に置かれてる着替えが気になる。
雑なんよなぁ。
そして、この筋肉。
「いつ必要??」
笑える程鍛え上げられてる。
村上君「ふざけんなってお前。どーすんだよ、この辺近所の人が通りかかったら。」
野田君「野田じゃ無いです。」
村上君「野田じゃ無い?じゃあ何?」
『ちゃんとウケたこ、こ、ことがない奴です。』
「噛んだッ!」
「肝心なとこで噛んだッ!」
「こんな田舎で裸になって、先っぽに金色の蛇口付けといて、噛んだッ!」
え~~、マヂカルラブリー。
この後、村上君の実家に行って、ご両親に野田君考案ゲーム〝野田ゲー〟をやらせたりしてますが、もうこれが全てです。
なんで写真6枚もアップして振り返ったんやろ…。
ちなみに空白の8時間は、その夜の本来の枠、関西ローカルABCテレビでやってた。
だから、急に飛んだんや。
ABCで使うから。
ゴールデンで流したれよ。
M-1チャンピオンになったんやから。
関西ローカルの貧乏根性丸出し。
次っ!!
お次はオズワルド。
畠中君の地元、北海道函館市まで帰ったらしい。
「ちょっと待てぃ!!」
裸!
どーしてこーして、若手はみんな裸になりたがるんだ。
ほんでこれ良く見たら、雪やん。
白い綺麗な砂浜かと思ったら、雪やん。
改めてマジマジと見る。
「オズワルドやわぁ~。」
今回は、周りの人間に「芸人になる。」とは誰にも言わずに上京した畠中君の恩人に会いに行くと言う。
いいやん、いいやん。
やっと来たやん、感動路線。
畠中君が芸人になる前に3年間程働いていた金物屋さん、〝日本一金物店〟(ネーミングがなんか良い。)を訪れる二人。
社長の山本さんに、当時の畠中君の印象を聞く。
「惜しい人材だった。」
「真面目だったから。」
「そんなに悪いイメージは無いし…」
「極端に素晴らしいっていうイメージも無い。」
爆笑~。
リアル。
こういうもんなんよ、ホンマのリアルって。
ロケ中、お店に掛かって来た電話に出るボケを噛ます二人。
こういうの見るとヒヤヒヤする。
「もぉ~、ホンマすんません、社長さん。」
「うちの若いのがウケたい一心で、しょーもないボケ噛ましまくって。」
「えらい迷惑やったでしょ?」
「ほんでたいしてウケへんってどうゆう事よ??」
って、代わりに謝りたくなるのよ。
と思ってたらば、大悟さんのこのツッコミ。
「一緒ッ!」って思わず叫んだわ。
7年振りに実家に帰る畠中君。
お父さんは遠洋漁業の漁師さん。
ほとんど会話もちゃんと出来なかったお父さんに、芸人になるとも言わずに出てしまった。
そんな実家にM-1ファイナリストになって帰る。
何とも言えない重い空気。
固唾を飲んで見守る様な流れの中で、またしても「ちょっと待てぃ!!」炸裂。
襖の奥になんか居るっ!
って、大悟さんが言うまでは気付かなかった。
いっつも思うんやけど、大悟さんはみんなが見過ごす様な小っちゃい所をホンマに良く見てる。
このまさかの心霊現象が功を奏して、オズワルド見取り図を抜いて1位に。
これがオズワルドのオズワルドたる所以。
(いまいちピンと来んな…。)
そして、アキナの登場。
M-1の準決勝であんなにウケて、一昨年はキングオブコントに心血を注いでM-1にはエントリーせず。
それが1年ブランク空けて、再びM-1にチャレンジしたら、いきなり決勝進出。
「やっぱアキナさんってスゲえーーっ。」って後輩から羨望の眼差しで見つめられて進んだ決勝の舞台。
「あれ…?ハマってない、ハマってない…。これヤバいヤバい。」の地獄の4分間を経験した二人。
(書いてて泣けるぜ。)
そんなアキナがゆく傷心癒し旅。
おおっ!
山名君、八日市帰ってたのね。
言ってくれれば声掛けに行ったのに。
「だんないだんない。」
「誰も次の日、アキナがどうとか言うて無かったで。」
「そんな気にせんでもええって!」
全力で肩揉んだけたのに。
水臭いわぁ~。
地元を歩く二人。
急に山名君が雪の塊を見つけてでんぐり返しっ!
「ええっ!」
決勝のネタで、後半に山名君がでんぐり返しするシーンがあって、それをボケに使おうとしてる。
「下、コンクリートやんっ。」
「これ、痛いでぇっ。」
「見て。平気な顔して立ち上がってるけど、絶対肩とか背中とかむっちゃ痛いで。」
傷ってそんな簡単に癒えへんもんなんやな…。
しみじみ…。
さ、見んかった事にしよっと。
山名君の思い出の味。
ハート食堂に向かう二人。
「え?ハート食堂行くの?」
「ハート食堂、潰れてんで。」
ほらな。
潰れてるやろ。
八日市市民に愛された、何とも言えないレトロな食堂、ハート食堂。
老夫婦が切り盛りする食堂は、安くて美味しい、田舎の味。
車の免許取って、長浜に美味しい親子丼のお店があると聞いて、長浜まで遠征して食べに行った。
確かに美味しいけど、これならハート食堂も負けてへんけどな…。と思った思い出の食堂。
だけど、潰れて入れず。
別の意味でスベるアキナ。
「だんないだんない。」
「こういう事もあるよ。」
気を取り直し、実家に向かうアキナ。
出て来てくれた山名君のお母さんは、アキナファンだけで無く、アギシュファンならお馴染みのお母さん。
なんか、見る度に垢抜けて行ってはる気がするのよな。
テレビに映るって心の張りになんねんな。
ハート食堂で懐かしい味に舌鼓を打ち、マスターと昔話でもしようと思ってた当てが外れて、お母さんに食べるものは何かあるか尋ねる山名君。
お母さんが出して来てくれたのが、これ。
これよ、これ。
何の事前連絡も無く、いきなりカメラクルーが来て、「何か食べるもんある?」と息子に言われても、そうそう何でも出来る訳やないのよ。
お茶碗によそわれた真っ白のお粥の上に、綺麗な赤い梅干し。
立ち上る湯気。
このシーン、名シーンやと思う。
見てどう思った?と聞かれたお母さん。
「他の人のは見られたけど、あんまり見れなかったね。緊張して。」
「くぅ~~。泣ける。」
お母さんの気持ちが染みた秋山君が
「二杯目おかわりしようかな。」
優しい。
これぞ、枯れない優しさ。
なのに!
「はぁ?」
「なんで?」
山名君。
「あいつら元気出たんかなって。」
「それが実は親孝行かもしれん。」
「ホンマに出てったっ!」
「アホかっ。」
息子の相方に「おかわりしようかな。」って言われて、台所に用意しに行ってる間にみんな居てへんようになったら、「え?やっぱりお粥だけではみっともないて思われたんやろか?テレビでは使われへんて思われたんやろか?」
って思うわっ!
見てみ。
お母さん。
ちゃんとおかわり用意してくれてはるやん。
さっきはお粥の上に乗っけてた梅干しを、別のお皿に乗せて。
泣ける。
ほやのに、途中で出て行くのが、なんで親孝行になると思う訳??
意味分からん。
ホンマ、いっつもこねくり回すよなぁ。
この『こじらせ坊主っ!』
なんか腹立って来たわ。
えーと、今何組?
8組。
あと、誰?
錦鯉とウエストランド?
『パスッ!』
ゴールデンでスベり倒すM-1戦士。①
『相席食堂ゴールデン』見たっ!
普段、関西ローカルで深夜帯にやってる千鳥さんの番組が、一夜限りのゴールデン進出。
M-1ファイナリスト10組総出演!
しかも、訪ねるのはコンビのどちらかの地元!
「いいやん!むっちゃいいやん!」
「去年のM-1ファイナリストって、全国的な知名度があるコンビってほとんど居てないし、まさしく地元凱旋。感動秘話とか出まくるんちゃうの?」
期待大っ!
と、思う一方で…。
「言うても、千鳥の相席食堂やしな…。感動路線はあんま無いか…。」とも思いつつ見る。
え~、最初に言っときます。
200%後者でした。
トップバッターのインディアンス。
登場して来たつかみのボケ。
田渕君「ゴールデンと言う事で、爪跡残したいなと思ってたんですけど、昨日の夜爪切っちゃいました。」
見てよ、このワイプの中の千鳥さんの渋い顔。
田渕君「ウケてんの?」
きむ君「分からへんねん、これいっつも。」
ウケてへんっ。
ウケてへんよっ。
冷たい川に入って行くとか、諸々流れて(書くのしんどい。ショートカット。)田渕君の実家へ。
え?
田渕君の実家なん?
最初、ハーモニカ吹きながらきむ君が出て来るカットに結構尺取ってたから、きむ君の地元行くんやと思ってた。
ほな、あのハーモニカ要る?
写真屋を営む田渕君の実家。
「僕はお父さんを見て育って来た。」と田渕君が言う通り、お父さん田渕君そっくり!
逆か。
田渕君お父さんそっくり。
ほんでお父さんが笑い取りに来る。
無茶苦茶貪欲に。
そっくり!
そして、田渕君がお父さんに感謝の手紙を読み上げる。
「キターっ!これよこれ、こういうのよ。」
手紙を読む田渕君。
目を瞑って頷きながら聞き入るお父さん。
過去の写真や、この日撮影したカットをバックに手紙を読む田渕君。
田渕君「長々と書いてしまいましたが、最後に…。」
「うん?」
「そんな長なかったで。」
「もうちょっと頂戴よ…思う短さやったで。」
と一瞬思った次のカット。
「7枚も書いてるやんっ!」
「全っ然読んで無かったやんっ!」
「トータル2枚くらいしか読んで無いやろ!」
千鳥のお二人も「手紙カットした?」とツッコむ。
大悟さん「長々と書いて無かったもん。ほら、伝わらんよ。」
同意。
アカン。
忘れてた。
ゴールデン言うてもこれ相席食堂やった。
嫌な予感は続く。
次いで、東京ホティソン。
今回初めて知ったけど、たける君のあのツッコミって、備中神楽から来てるんだと。
なるほど。
でも、決めに行ってるツッコミは出来るけど、アドリブで出て来ないのが二人の悩み。
そんでロケ中にアドリブでたける君がツッコんでみる。
ウケるウケないは置いといて。
結構チャレンジしてる。
それを受けてのショーゴ君。
爆笑。
相方受け切れて無いやん。
車の整備工場を営むたける君のお父さんは、東京ホティソンを全力で応援してくれてる。
二人の写真入りのティッシュを作ったり、ステッカー作ったり。
オマケに東京ホティソンのネタを完コピして近所の人に披露してるんだと。
有り難いねぇ~。
普段無茶苦茶応援してくれてるお父さんが映って、もうこんで良かったんじゃないでしょうか。
そして、ニューヨーク。
屋敷君の地元、三重県熊野市を巡る。
屋敷君が海をバックに話してる登場シーンで、砂浜を駆け抜け海に飛び込む嶋佐君。
「何で若手はみんな海とか川に入りたがるんやろ?」
屋敷君が度々話してる「お母さんに女手一つで育ててもらった。」そのお母さん登場。
このお母さん(美人!)凄い人やった。
28歳で始めた空手で世界2位!
スゴっ。
そのお母さんに「M-1どうやった?」と聞く屋敷君。
「ニューヨークちゃうんや!」
「お母さん、完璧です。👍」
続いて、我らが見取り図。
モリシの地元、堺へ。
登場シーン。
落ち葉を掻き集めた絨毯の中から出て来た。
時間掛かってるなぁ~。
仕込んで来るわぁ。
ほんで、リリー君どこ行った?と思ったら居たっ!
仕込んでるなぁ。
ほんで、モリシに一切絡む事無く、画面右に歩いて消えて行った。
爆笑。
やっぱ見取り図はセンス抜群!
一般人に絡むロケはそんな大した事無いけど、見取り図だけとか、見取り図と芸人だけで完結させるロケは無茶苦茶面白い。
地元の美容室に立ち寄るモリシ。
出て来た。
「ええっ!!」
「コーンロウなってるッ!」
これ、めたくそ時間掛かるやつやで。
「仕込んで来るなぁ~。」
で、次のカット。
「リリー君もコーンロウなってるやんッ!」
爆笑😂😂😂😂😂
「仕込んで来るわぁ。」
もうお腹捩れて涙流して笑った。
そして、モリシの中学時代の恩師、田中先生に会いに出掛ける二人。
この田中先生がいい。
見た目もシュッとして格好いい。
61歳とは信じられない若々しさ。
そして、M-1を見てたかどうか聞かれて
「見てられ無い。」
「笑神籤のところから1番引くなって、まずそこから。」
もう他人事では無くて、自分の息子の姿を応援する様な気持ちで居てはってんろな…と、ホロリとする。
そして、思い出のカットが流れる。
「うん??」
「もう一回。」
「コーンロウしてるっ!」
「コーンロウしてるやんっ!」
爆笑。
😂😂😂😂😂😂😂😂😂😂
炬燵の天板叩いて笑う。
こっから来てたんか。
「仕込んて来るわぁ~~。」
しかも、他の番組とか劇場でこのコーンロウヘア姿見てないって事は、バレへん様にその日の内に元に戻してもらってるはず。
むっちゃ時間掛かるヘアスタイルやのに。
勿体なぁ。
しっかし、もう最高っ!
見取り図、やっぱ天才。
あたし的には、相席食堂グランプリ、ぶっちぎりの1位です。
そして、ある意味1番心配してたおいでやすこがさん。
実家は久留米で有名な居酒屋なんだと。
暖簾をくぐると、こがけんさんを生まれた時から知ってる常連客の松尾さんに握手で迎えられる。
いい笑顔。
それが、「僕らの漫才見てもらっていいですか?」と漫才披露した後がこの顔に。
もうね。
これで全てを察して欲しい。
これから辞書の『スベる』を引いたら、『相席食堂でのおいでやすこがの状態』って、書き加わると思う。
見てて、逆に爽快やった。
……………と、今日はここまで。
あたしはこんな夜中に、一体何してるんかな?
徒労感がものスゴい。
でも、一応②も有ります。
多分。