「怒髪天を衝く」

久々にブチ切れた。

怒髪天を衝く』とはこの事。

血管ブチ切れて、鼻血出るか思うくらい怒鳴ってもたわ。

こんなにブチ切れたのはいつ以来やろ?
確か、このブログで『申し子』ってタイトルで書いた、うちのお店のとんでもなくマイペースなゆとり世代の社員に切れてからやな。

誰にブチ切れたかって?
またしても、うちのお店のゆとり世代の別の社員ですぅ。

ゆとり世代〟って一括りにしてしまう気持ちは無い。
その世代の子でも、一生懸命頑張ってる子は居るし。
ただ、全般的に若い子の仕事に対するスタンスは甘い。

〝自分に与えられた仕事を自分のペースでやる〟
これ以上でもこれ以下でも無い仕事振り。

例えば、
「これは無駄に時間掛かってるし、もうちょっと効率良く出来ないかな?」とか、
「あ~、あそこが乱れて来てる。今度時間空いた時に整理しよう。」とか、
「これ、こういう風に陳列した方が、お客様は手に取り易いん違うかな?」
とかの、創意工夫と言うまでも無い、ちょっとした心がけが全く足らない。

そして、『掛かる経費に対する意識』
『掛かる時間に対する意識』が全く無い。

あたしがどんな仕事をしてるかなんて、興味は無いだろうけど、あたしが何にブチ切れたのか、分かり易くする為に記述しておく。

うちのお店(2階)の仕事はレンタル部門とメディア部門に分かれる。
あたしはメディア部門担当。

メディア部門とはざっくり言うと
販売用CD、DVD の取り扱い➡️セル
販売用ゲーム、トレーディングカードの取り扱い➡️ゲーム

それぞれ一週間で仕事の流れがある。

セルでは、その週の新譜の入荷が火曜日にある。
世間一般では水曜日発売と言ってるが、通常販売店には火曜日に店着して、入荷処理すれば販売して構わない。

うちのお店はチェーン展開しているので、A店で品切れた商品をB店から移動したり、C店で客注が入った商品をD店から移動させて販売したりする。
これを店間移動と呼んでて、水曜日発売に合わせて足を運んでくれるお客様に手に取ってもらえる様、週末に本部から指示が 出て、月曜日に出荷処理、梱包を済ませ、社員間で運ぶ。

なので、セル担当は火曜日は大忙しなのだ。

入荷した新譜を検品、入荷処理。
予約分を抜き取り、特典のつけ忘れが無いよう準備。
連絡を希望するお客様にTEL。
前日に用意しておいてくれたダミーを今週の新譜コーナーに並べる。
商品をそれぞれのジャンルごとに納め、全スタッフが分かる様に、特典の有無、初回盤AとBの違い等を掲示して、販売ミスの無いように注意喚起する。
品切れポップが貼ってある商品の入荷があれば、剥がして回る。
ここまでが新譜入荷にまつわる仕事。

それに加え、他店から店間移動で届いた商品の入荷処理をして、客注分抜き取り、連絡、店頭出しを行う。

加えて、ゲーム部門の中古ゲームソフトの価格変更の作業も基本火曜日なのだ。

勿論、途中レジにも入るし、問い合わせがあれば対応する。
もう朝からずーっとしゃかりきになって動かないと終わらない。

それも前日の月曜日に、新譜を陳列出来る様、ダミーやポップを一週間分動かしてスペースを空けておいてもらい、新譜のダミー、ポップの準備が終わっていての話。

今週の火曜日は、米津玄師のシングルが3形態。
嵐のシングルが3形態発売になった。

他のアーティストと予約数が全く違う。
オマケに初回盤A、B、通常盤と複数購入してくれるお客様が多い。
その場合、手渡すのに時間が掛からない様に、お客様毎に輪ゴムなんかでまとめておく。
勿論形態毎の特典も付けて。

昔は、スタッフが予約票を見ながらそれぞれピックアップし、それに応じた特典を付けて販売する様にしていた。
でも、AとBを間違えたり、特典を付け忘れたりするスタッフが必ず居るので、過保護かっちゅーくらい、準備に時間を掛ける様になった。

ハァ……。
あ~手ダルう。
なんでこんなどーでもええ事書き始めてしもたんやろ。
肝心の部分になかなか辿り着かへんわ。
ここまで書いて消すのも悔しいし。
頭に血が上って冷静な判断出来てへんにゃろか。

要はだね、
あたしは毎週火曜日は無茶苦茶忙しいのだ。
それも前日に事前準備がキチンと出来てて初めて仕事が完了する量なのだ。
その事前準備をしてくれてるのが、ゆとり社員M君なのだ。

そのM君が、毎週毎週仕事を残して帰るのだ。
平気で!

この一ヶ月程、月曜日に完了してなくてはいけない店間移動の出荷処理が出来ていなかった。
リストを出力し、商品を集めて来る所までしか出来て無い。

あたしより確実に長い時間職場に居て、お客様が減って来る夜に入っていて、なんで出来んのよっ!
と、イライラが積もっていたのだ。

それが今週の火曜日出勤したら、ポップがプリントアウトしてあるだけで、カットは出来て無い。
店間移動に至っては、リストが出してあるだけで、「すみません、出来ませんでした。後よろしくお願いします。」のメモが。

「何やねんッ💢コイツ💢!」
「出来ませんでした。ちゃうやろがっ!せえよっ!」
と、心の中で毒づいてたら、作業シフトに更に一言。

『店間移動出荷処理は最優先で行って下さい。』

「誰に向かって書いとんじゃッ💢」
「お前の仕事じゃ、ボケッ!」
「嵐と米津玄師のシングルが入荷する朝に、店間移動の商品一から集めるとこからやってられるかァっ💢」
「昨日、一体何しててんッ!」

耐えきれず、朝の盤石メンバーYさんと Hさんに「これ見てッ!」とぶちまけた。
二人とも「何してやんの?なんで出来ひんの?」
「ちょっとこれは無いわ。」
と、激しく同意してくれた。

それでも腹の中の怒りはふつふつとたぎっている。
が、怒ってる時間は無い。
お客様にはこの怒りは全く関係無い。

フルスロットルで仕事に掛かる。
心の中で「明日絶対M君に文句言うたろ。」と思いながら。

そして、昨日、水曜日。

水曜日はゲームソフトの入荷日。
翌日の木曜日に新ソフトが発売になる。
その準備をする、その水曜日。

M君に朝一で怒るとその後ずっと気を遣うのもしんどいので、仕事終わる前に冷静に注意しようと考えていた。

M君が休憩行くまでは。

M君が休憩行く前に、明日発売になるゲームソフトのダミー作りを引き継いだ。
事前にメーカーからダミーのジャケットが何枚か送られて来る。
それをそれぞれの機種のケースに入れて、フィルムに入れて、価格シールを貼る仕事だ。

ビッグタイトルのソフトだと20個くらい作る。
でもダミージャケットが10枚しか送られて来てなければ、足らない分カラーコピーしてカットして作る。

でもM君から引き継いだカラーコピーがやたら多い。

「うん?」
「全部全部カラーコピーやん。」
「原紙のダミージャケットどこ行ったん?」

探してみたら、あった。
なのに、なんでカラーコピーするわけ?
「???」

ダミーケースには「これはダミーです。ダミーをレジまでお持ち下さい。」
というタグを貼る。
そのタグを貼った原紙が一枚ずつあった。
多分、ケースに一枚ずつタグを貼る。
この作業が面倒臭くて、タグを貼った原紙で全部コピーしたのだ。

「はぁ?」
何考えてる訳?
元々あるダミージャケットを使えばカラーコピーする必要無いやん!
コピー用紙も無駄。
トナーだってただじゃ無い。
第一コピーをカットする時間が無駄じゃないかっ!

ふつふつふつふつ沸々沸々。
「アカン。」
メラメラメラメラ怒りが湧いて来た。

もう我慢出来ん。

原紙のダミージャケットを探したら、カラーコピーが必要なのは8枚だけだった。
でもM君は38枚もカラーコピー取っている。

「30枚も無駄やんかっ!」
「ホンマに何考えてる訳?」
「馬鹿なんかっ!」
「こんな無駄な事してるさかい、時間内に終わらへんねんッ!」

もう抑え切れずに口に出して怒ってたら、一部始終を見ていた 店長が
「M君ねぇ、喋るんですよね…。」
「やる事やってから喋れよって言うんですけど、彼は喋るんですよ…。」

店長が脳天気にあたしの怒りに更にガソリンを投下して来る。
あたしに「ほんなら、もっと注意して下さいよ!」と怒られて。

でも、やっぱり。
普段シフトが重なっている時の働き振りを見てたら分かる。

あたしも何回か注意した。
「その日にしてしまわなアカン仕事が終わらへんのは、無駄な動きが多いからやろ?」
「何を一番優先して動くのか、考えて仕事してるか?」
「なんで仕事終わってないのに、普通に残して帰れるのよ?」

注意しながら、なんでこんなに時間かかるんやろ?と不思議で不思議で仕方なかったのだ。
一事が万事、きっとこの調子なのだ。

M君が 休憩から帰って来た。

あたし「なぁ、ダミージャケットの原紙が何枚もあるのに、なんで全部カラーコピーしてるの?」
M君 「あ、すみません。気付きませんでした。」

『ブチッ。』

なんか、音が聞こえた。
なんかが切れた音が聞こえた。

あたし「そんな訳無いやろ?ダミージャケット入れてるレターケースから出してコピーしてんねんから。その時に分かるやん!」
M 君 「……。」
あたし「ケースにタグ貼るのが面倒臭かったんちゃうの?」
M 君 「それは確かにあります…。」

ヤバい。
喋ってる間に段々ヒートアップして来た。

あたし「何考えてるの?メーカーからわざわざ綺麗なダミージャケット送られて来てんねんから、そのまま使ったらコピーなんかする必要無いやんっ!」
M 君 「あ、はい…。」
あたし「コピー用紙もただちゃうわ!トナーかて安いもんちゃうわ!第一わざわざ切る時間が無駄やんか!」
M 君 「あ、そうです。」
あたし「経費観念無いの?時間かってただちゃうねんでっ!」
「自分が毎週毎週仕事残して帰るさかい、全部負担がこっち来る。あたしな、必死でしゃかりきになって動いてるでッ💢」
「自分がしたい仕事も後回しにして処理してんねんっ!」
「確実にM君の倍は動いてるわっ! 」
「なんやったら、防犯カメラの記録見比べて、どう動いてるか比べたろか?」
「ダラダラしてる時間にもお給料は払われてるねんでッ💢」
「なあ?バイトやったら言わへんわっ!社員やろ?もうちょっと考えてから動きぃーやッ!」

無理。
もう抑えが効かん。
最後にこれは言うたら絶対アカン。と思ってた一言まで怒鳴ってしもた。

あたし「なぁ?なんで時間内に仕事が終わらへんか言うたろか?」
M 君 「………。」

あたし「ちんたらちんたら悠長に喋ってんでよッ💢!」

終了~。
終了~。

あ~あ、言うてもた。
もう怒鳴ってるうちに、身体がワナワナ震えてくんねんもん。
普段怒鳴りなれてないから。

あんま、信じてもらえへんかもしれへんけど、あたしこう見えて〝平和主義者〟よ。

もうね、頭痛い。
首から肩にかけて、バリバリに張って来る。

その後も、お客様には平静を装って接客、接客。

そーしてるうちに、なんか落ち着いて来た。

あたしずっと言いたかったんやわ。

「ちんたらちんたら悠長に喋ってんでよッ💢!」

「あーー、スッキリ⤴️」

M君よ。

これで明日出勤して仕事残してたらシバキあげたるさかいなッ!

喋る前に働けッ!若者!