YouTubeの中の紳助さん。

宮迫さんのYouTubeチャンネル『宮迫ですッ!』を初めて見た。

紳助さんが電話出演した、例の回。

紳助さんが宮迫さんから電話が掛かって来て、そのままYouTubeチャンネルに音声だけの出演をしたとネットニュースになってたので、随分前に知ってはいた。

でもなんか、勇気が出なくて見られなかったのだ。

以前、misonoのYouTubeに紳助さんが出演したのとはちょっと違う。

あの時は、ヘキサゴンファミリーでずっと一緒にやって来て可愛がってたmisonoのご主人が病に倒れて大変な時で、励ましてあげたい力になってやりたいと、申し訳ないと最後まで遠慮してたmisonoを紳助さんが押し切る様な形での出演だった。

何年振りかの紳助さんは、相変わらずのマシンガン爆笑トーク

さすが紳助さんと嬉しかった以上に、紳助さんの横に居るmisonoに嫉妬したりして、なんか処理出来ない感情が沸き上がって来て、なんばの劇場に向かう電車の中で不意に涙が溢れて溢れて参った。

それから1週間くらいは思い返してはグズグズ泣いたりしてちょっとおかしかった。

またそんな風になってしまいそうで怖くて、そっとしておいた。

あたしは紳助竜介の漫才を観た事も無いし、テレビの観覧に出掛けた事も無い。

それでも島田紳助さんはあたしにとって特別な存在だ。

出演番組は全てチェックして、ゲラゲラ涙流しながら「この人ホンマに天才や。」という気持ちを毎回更新していた。

それがあの事件で突然吉本興業を退所どころか、芸能界を引退してしまった。

引退会見をテレビで見ながら、「嘘やろ嘘やろ。」と心の中でずっと叫んでた。

でも本当に芸能界から紳助さんは身を引いた。

それまでレギュラー番組を幾つも持っていたのに、紳助さんが居なくても何事も無かった様に番組は続いていく。

その日常にどうにか自分を合わせて、沸き上がって来る寂しさを押し留めて、必死に自分の中で折り合いをつけたのだ。

でも心の何処かで何年か経てば、よしもとに復帰してくれるんじゃないかと期待してる自分も居た。

1年経ち2年経ち、何年経っても復帰しそうに無い紳助さん。

「あ~、もう無理なんか…。」と諦めると同時に、何故直接紳助さんをこの目で見なかったのか、無茶苦茶後悔した。

テレビ番組の観覧だってその気になれば行けたのに。

あの才能に何故直接触れなかったのか。

後悔してもどうしようも無いのに。

あの時の後悔が、今あたしを劇場に足を運ばせてくれている。

ずーっと紳助さんが宮迫さんのYouTubeチャンネルに出演した事が気になったまま、わざと掘り返さずに放って置いたのだけど、千原ジュニアさんが『宮迫ですッ!』に出演したニュースを見て、なんでか説明がつかないけど、自分の中の抑制してたラインが切れた。

宮迫さんがYouTubeで一緒に色々やってるヒカル君が、紳助さんの大ファンでいつか必ず会いたいと公言してて、一度一緒に会ってやってくれませんか?出来ればそれをYouTubeで流させて欲しいと頼むという流れの内容だった。

久し振りに聞く紳助さんの声は若々しい。

もうすぐ紳助さんがテレビから消えて10年になるけど、声も喋りも全く衰えて無い。

宮迫さんとの会話の中でも、ハッキリと芸能界に復帰する事は無いと言い切る紳助さん。

あたしがあんなに毎回涙流して爆笑してたテレビ番組の中で、いつも凄いストレスと闘っていて下痢をしてたと話す紳助さん。

今はそんな苦しさから解放されて、健康的で気楽で戻る気なんかサラサラ無いと話す紳助さんの声からは本当に微塵も芸能界に対する未練なんか感じられ無かった。

紳助さんがそう思ってるなら仕方ない。
寂しいけど仕方ない。

そして最後に、出来ればヒカル君と会ってもらって、その様子をYouTubeで流したいと申し出る宮迫さんに、「それはアカンで。」と断った紳助さんの気持ちも本物だろう。

YouTubeに出演してもええよと思っているなら、「ああ俺で良かったらいつでも言うて。なんかオモロい事しようや。」と紳助さんなら口にしているはず。

小学生の頃から紳助さんのファンだと言うヒカル君が、「紳助さんの懐に入りたい。」と言う。

それは出来るだろう。

ヒカル君がどんなに若くても、自分の事を本当に慕って来る相手を無碍にする様な事を紳助さんはしない。

今までも、紹介された芸能人やスポーツ選手などと結構会っていると言う紳助さん。

それでも、誰もSNSで「紳助さんに会った!こんな話した!」とアップしたりしていない。

それは出会えた事が有り難くて、楽しくて素敵な時間で、自分の中の大切な宝物の様な思い出として取っておきたいからではないのか。

そういう事なのだと思う。

最後まで何とか出演してもらえないか、最低でも音声だけでも流してもいいですか?と食い下がってた宮迫さん。

柔らかい口調やったけど、あれだけハッキリ「YouTubeはアカンで。」と紳助さんが言ってるなら尊重して欲しいと言うのが、あたしの率直な気持ち。

そもそもゲリラ的に電話を掛けてそれを自分のYouTubeチャンネルで流すというのも、ちょっと順番が違うんちゃう?と違和感があった。

本当にお世話になって尊敬してる大先輩が、引退して一般人になっていると言っても、そこはちゃんとした道筋を踏んでやるのが道理と違うのかと。

宮迫さんらしいと言えばらしいのだけど、「なんでもっと上手い事やらへんのかな…。」と思ってしまう自分が居る。

そうは言っても、結局そのYouTubeチャンネルを見に行ってるのだから、あたしのやってる事も矛盾してるのだけど。

この辺の複雑な気持ちは、特盛よしもとで今田さんや方正さんが話してたのが、一番自分の気持ちとしっくり来る。


今田耕司が宮迫に“公開説教” 紳助氏へのゲリラ電話で吉本に復帰させたい「心折られた」 (2021年2月20日) - エキサイトニュース

特盛よしもと見ながら、「そうそう、そうやねん。」と声に出して言ってしまってたもん。

宮迫さんには、ヒカル君連れて紳助さんに会いに行ったとしても、「プライベートで楽しく喋ろうぜ。それならなんぼでもええよ。」ときっと思ってる紳助さんの気持ちを尊重して欲しい。

その様子をYouTubeチャンネルに乗っけるのは、『大先輩を自分のYouTubeチャンネルの再生回数を増やす為に利用してる』行為だと思えてしまう。

紳助さんは優しい。

だからこそ、今目の前に居る人間がどういう気持ちで自分の前に居るのか、誰よりも鋭く見抜く人だ。

う~ん。

批判的な事書くつもりでは無かったんやけど…。

まあ、見終わった正直な気持ちです。


ところで、ゴルフ三昧だと話してた紳助さん。

もしかしたら滋賀県にも来てくれてるのかな…。

案外近くまで来てくれてたりして。

ニアミスしてるのかも。

想像するとちょっと嬉しい。

今日はこの嬉しい気持ちを大切にして眠ろう。