お笑いの対価

行って来ました!

ネタボーイ&トークボーイ
最強ネタと最強しゃべくり企画の90分

チケット獲ったのが、4/28
もうどんな気持ちで、何に引っ掛かって獲ろうと思ったのか、覚えてない。

勿論アインシュタインが出てるのが、一番の理由ではあるけれど、確か
「シゲカズですプレゼンツって観たことないな。どんなやろ?」
やったような気がする。

そのシゲカズ君。
もとい、シゲカズです君。

なんか、独特。

こじれた草食系芸人。
いつもお腹壊してる胃腸弱い系芸人。
〝売れてやる〟的な熱量低めマイペース芸人。
ガツガツしてない脱力系芸人。

もう見た目だけの印象。
劇場出てから、どういう言葉で表したらいいか、ずっと考えてたら家に着いてもた。
あたしの語彙力では表すの難しいわ。

あたしの世代が観てきた芸人さんというのは、〝とにかく前に出る事を考えて、大きな声でリアクションを取り、自分が笑いの中心に居る未来を想定して、がむしゃらに身体張る〟イメージ。
小学校からクラスの人気者。
もしくはいつもみんなを笑わせてくれるお調子者。
そういう学生時代を過ごして来た人達。

でも今の若手芸人さんって、何処かひょうひょうとしてて、力が抜けている感じ。
学生時代もどちらかと言えば、大人しいと思われていて、同級生から
「え?あいつがお笑い芸人なったん?!」と驚かれるような。

そして、こういう若手芸人さんは、あたしが全く思い付かない様なアプローチの仕方でネタを作って来る。
なんか、発想の段階であたしの固定観念の上を、ひょうひょうと飛び越えて来る。

全然上手く表現出来なくてモヤモヤする。
どう言えばいいのだ。
10行くらい費やして書いたけど、何が言いたいのか全く分からんので消した。
もうええわ。

腹式呼吸で思い切り笑ったし。


闇営業問題を受けて、よしもとは宮迫さん始め11人を無期限謹慎の処分とした。

この件に関しては、あたしは最初から絶対にギャラは発生していると思っていたし、(多分世間のほとんどがそう思っていたはず。)改めて書くつもりはない。

本当にこの問題を根絶しようと考えるなら、コンプライアンス研修をもっと増やすとか、ペナルティーをハッキリさせるとか、それよりもっと先によしもとはやるべき事がある。

芸人さんのギャラをもっと上げてあげるべき。
ギャラだけで食べられないからこういう事も起こる。

よしもとの芸人さんがテレビで話してるギャラが本当なら、ブラック企業なんてもんじゃない。
最低保証賃金ってもんがあるのに、一体どうなってるんだ。
ちなみに平成30年に最低賃金は改定された。
大阪の1時間の最低賃金は936円。
あたしの住む滋賀県は839円。
約100円も開きがある。
って、それはこの際どうでもいい。

ま、1時間幾らで計算出来る職種ではないけれど。
それにしてもだ。
芸人さんがテレビで話してるのが本当だとしたら、安過ぎる。

今は一体第何次になるのか分からないけど、お笑いブーム沸騰中。
NGK や漫才劇場はいつも満杯。
各都市での出張お笑いライブも大盛況。

あのお笑いライブ行く度によしもとの銭勘定のシビアさに笑ってしまう。
舞台上の背景や装置なんて物は全くない。
yosimoto とローマ字書きされたタペストリー(?)が4ヶ所吊ってあるだけ。
何処行ってもアレ。
あんなん美術さん必要ない。
劇場スタッフさんに「コレ、4ヶ所吊って下さい。」言うて渡したらいい。

美術スタッフさんも音響さんも必要最低限の人数で行ける。
何処にもお金はかかってない。
そしてお客さんは満杯。
ものすごく儲かって居るはず。
そりゃあ次々と専用劇場も建てられるっちゅうもんだ。

ちょっとは芸人さんに還元してあげてよ。
マジで。

お笑いファンとしては、所属事務所関係なくお笑い芸人さんの事はリスペクトしてるけど、これだけよしもとの劇場に通ってると、どうしてもよしもと贔屓になってしまう。

NSC 時代から喰うや食わずの極貧の生活しながら、小さな劇場で何度もネタをかけて、やっとロケに出れる様になって身体張って、ちょっとずつテレビに出れる様になり、雛壇芸人を経てMCを張れるくらいになったよしもとの芸人さんが、タレント芸人みたいな人より、遥かにギャラが安いと知った時。
本人は勿論、その芸人さんのファンまでも裏切られた様な気持ちになる事を、よしもとはもっと大切に考えた方がいい。

「なんであんなぽっと出のたいしてフリートークも出来ひん芸人より、〇〇さんの方がギャラが安いのよ!」
誰と個人名を挙げる気はないけど、一番売れてた時の最高月収が明らかになる度、腹立たしく思うファンが居るのだ。

ギャラって結局はその人の評価であり、働きに対する対価だ。
だとするならば、よしもとは自分の所属芸人を、その程度だとしか評価してない事にならないか。

テレビドラマや映画で素晴らしいお芝居をしてみせる役者さんは凄い。
でも、高校演劇というちっぽけな演技経験をわざと引っ張り出して言うなら、泣かせるより笑わせる方が100倍難しい。

人間泣こうと思えば、過去の辛かった事、寂しい思い出をなぞれば、人の手を借りなくても涙を流す事は出来る。
でも声を出して笑うのは、思い出を引っ張り出して来ても難しい。
笑わせてくれる人が居て初めて起こる現象なのだ。
 
〝笑われる人〟はなんぼでも居る。
でも、〝笑わせる〟事の出来る人はそんなに居ない。

笑いを届ける会社。
お笑いと言えばよしもとと世間から認知されてるよしもと興業だからこそ、
〝芸人さんの対価〟というものを真剣に考え直して欲しい。

「そのお金が悪いことをして集められたお金とは知らず、生活費に充てました。」

こんな哀しい謝罪文。
二度と見たくない。