我ら丙午(ひのえうま)世代

前にこのブログに『切ない元エース』のタイトルで書いたメンバーと久々の食事。

我らが母校の元エース、奥さんが離婚して出て行く時に、何も言わずに家財道具一式全部持ってって、家に帰ったら床にお箸とお茶碗が置いてあったというS 君。
(改めて書いてても、恐ろしくて笑える😁)
演劇部の同級生のKちゃんと、一年後輩のTちゃん。

そして昨日は新たなメンバーが。

S君と同じく元野球部(あれ?ポジションどこやったっけ?)で、実家のガソリンスタンドを継いでいるI君。

I君以外のあたし達4人は、全員車なのでノンアルコールか、ウーロン茶。

韓国人のママさんがやっている美味しい韓国料理を前にして、ビールも飲めないのは、田舎の車社会の悲しさ。

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このチーズタッカルビ美味しかったなぁ。
あとテールスープも優しい味で絶品やったし、じゃがいもチヂミはふわっふわ。
全部満足やった。
写真が無いので伝わりにくいけど。

ご飯食べに行って、美味しそうな料理や、無茶苦茶綺麗に盛り付けられてるスイーツなんかが出て来ても、いつも写真撮るのを忘れてしまう。
隣のテーブルから〝パシャリ〟と聞こえて来て、「あ、写真撮るの忘れて、フツーに食べてもた。」と毎回なるのだ。

でもいいではないか。
そもそも、お洒落なモデルさんや、今をときめく若手女優さんとかが、
「今日のランチでーす。」
みたいにInstagramで写真をアップするのはまだ理解出来る。
ただの一般ピーポーがInstagramに〝映える料理写真〟を載せて、それでどーなると言うのだ。
正直どうでもいい。

「なら、お前も載せんなよ!」
と言うツッコミが自分の口から出て来たけど、無視して次へ。

この新たに加わったI君 。

高校時代からやたらやいのやいの細かくてウルサかったけど、全く変わって無かった。
いや、バージョンアップしてた。

見事にハゲ散らかしていた。

ま、これはしゃーない。
52歳なのだ。
ハゲたりも散らかしたりもするわ。

けど、やかましかったなぁ~。
出来るだけ、このブログには知り合いの悪口めいた事は書かない様に気を付けている。
何をどう誤ってこのブログが目に触れるかもしれないので。
でもその注意を差っ引いてもやかましかった。
っちゅーか、なんかせわしいのよ。

Kちゃんは高校時代からI君とは仲良かったので、ある程度慣れっこ。
でもTちゃんは全くの初対面。
I君がトイレ行ってる隙に、
「なんか凄い面白い人ですね。」と、
遠回しに印象述べてたけど、あれはTちゃんの優しさ。

すまぬ。
I君が遅れてやって来て、やいのやいの言い出してから、
「あ、10年以上会ってないから忘れてた。この子むっちゃやかましいんやった。」と、心の中で思い出した。

この前S君にお米を買ってもらった。
元々のメンバー4人でまたご飯行こうって盛り上がった。
その時にI君の話が出てたので、lineでS君に「I君も誘ったら?」と言ったのはあたしだった。

そういや、S君からの返信が
「呼んでもええの?」と一拍距離置く感じやったわ。
忘れてた。
あたしが呼んだんやった。

悪い子ではないのだ。
それに久々にあたし達に会うので、I君の中でちょっとテンションも上がってたんだろう。
そう。そう言う事なのだ。
そう言う事にしておこう。
あれは、I君なりの喜びの表現やったのだ。
むっちゃやかましかったけど。

骨付きカルビやタンなんかの焼肉も注文したので、テーブルのコンロで焼くのだけど。
コンロの前に居たTちゃんが焼き役をしてくれた。
それを「焦げたるがな。」とか「肉みたい焼き過ぎたら美味ないねん。」とか、プチ文句を言いながら横から仕切り出す。
生ビール片手に自分はたいして食べへんのに。

この光景なんかちょっとだけデジャヴ感。
何やったっけ…?
何かで聞いたのか…?

あ、分かった。
TENGA茶屋でケンコバさんが、打ち上げでアニキがたいして自分食べもせず、鍋を仕切り倒してたと言ってたアレや。

「なんか腹膨れて来たわぁ。」
「え~、I君遅れて来たのにちっとも食べてへんやん。」
「俺いっつもこんなんやで。飲んでたら食べへんねん。」

なんか、この台詞もどっかで聞いたな…。
あ、分かった。
見取り図の『ミッション・イン・ゆずるや。』

アニキ。
あんた、周りから
「コイツ、食べに来たんちゃうんかい。」
「人に口出しばっかししてんと、サッサと食べろよ。」
思われてるで。絶対。。

話が思い切り逸れたわ。

そのI君。
国道沿いでお母さんと二人でセルフ方式ではなく、昔ながらの個人経営のガソリンスタンドをやっている。
未だ独身。

そう言えば!
50過ぎが5人も集まって、結婚してるのがTちゃんだけやった!
奥さんと子供さんに出て行かれたS君。
離婚してシングルマザーでこの前娘さんを嫁がせたKちゃん。
そして未だ独身バツなしのあたしとI君。

人の事言えへんわ。
あたしらおかしな集まりやわ。

年老いたお母さんがまだ現役でガソリンスタンドの仕事をするのは結構大変なんじゃないかと思って、I君に
「お母さん幾つ?」と聞いた。

I君「俺ら丙午(ひのえうま)やん。」
I君「俺は早生まれやさかい、未やけどよ。」
I君「ほやし、未年に24足してみ。」
………。
あたし「面倒くさっ!!」
あたし「ほんで幾つよ?足してから言いさっ!」
I君「ほやし、早生まれ言うことは52やろ?ほれに24足したらええねん。」
あたし「もう幾つでもええわ。面倒くさいわ!」

書いてて気付いた。
あたしもI君も未だ独身な訳やわ。

あたしもI君も早生まれ。
正確には丙午ではない。
けど、60年に一度巡って来る丙午。
「火」の運気と「陽」の性質を合わせ持つことから、火災などの厄災を意味し、丙午生まれの八百屋お七が火災を起こしたあの有名な江戸時代の事件から、〝丙午生まれの女は気性が荒く夫を食い殺す〟と忌み嫌われて来た、丙午。
あたし達の親世代は、丙午に産むのを避けたので、昭和41年生まれはガクッと減る。
なのであたしの学年は人数が少ないのだ。

一学年下で元々丙午ではないTちゃんは、せっかく焼いてくれてるのにI君から横やりを入れられても特に文句も言わない。
ガチの丙午女子のKちゃんは、みんなのやり取りを笑いながら見てる。
丙午やけど男の子のS君は100キロを優に超える巨体を揺らしながら、元野球部の連れとして、やんわりI君に注意してる。

わざわざ親が丙午に産まない様に、微妙に調整してこの世に生まれてきたあたしとI君が一番ウルサくて厄介かも。

丙午伝説より個人の資質やで、きっと。

ハゲ散らかしたI君の頭見ながら思った韓国料理屋の夜でした。