謙遜の後の全肯定。

リアルタイムで『さんまのお笑い向上委員会』を見る。

大阪で大人気のアインシュタインを徹底解剖みたいな回。(恐ろしくざっくり)

今や稲ちゃんはさんまさんのおもちゃ状態。
自分で振って、稲ちゃんの「何でやねんっ!」を聞いて大笑いしてる。
さんまさんの中にお気に入りのブームみたいなのがあって、その一つが稲ちゃんなんやと思う。

先輩芸人達も、「爪跡残してやるぜっ!」みたいに鼻息荒く出て来る後輩芸人には、「お前らどんなもんや。」って、ちょっと値踏みする感じがあるけど、稲ちゃんに対しては、ニコニコして見守ってる感じ。
ま、単なるあたしの贔屓目かもしれんが。

さんまさんの中のお気に入りブームは、その日のやり取りの中からも生まれる。
この日は、かまいたち・山内君の
「余談なんですけど、濱家のお母さん離婚してて。」
なんでか、あたしも爆笑してしまった。

さんまさんの心にクリーンヒットして「余談なんですけど。」を欲しがる、欲しがる。
それが、名だたる諸先輩を前にして、ガチ緊張しながら、その日のエピソードトークを披露しなきゃと余裕の無い若手芸人相手であっても。

アニキが稲ちゃんのエピソードに行こうとしてるのに、「余談なんですけど。」を出さないのでシバいてしまうさんまさん。

こうして字にすると、凄いただの暴力的な先輩芸人みたいに思えるけど、ガチでシバいていた。
なんか、まだアニキとの距離感掴めず、咄嗟に思い切りシバいてしまうさんまさん。

目を白黒するアニキ。
東京って怖い。

アインシュタインの事を
「今、関西で一番チケットが取れない若手芸人」
「関西で若い女の子に大人気!」
みたいな紹介の仕方をされてる時、
アニキは背筋をピンとして、目頭辺りにグッと力を入れて、ちょっと眉間にシワを寄せつつ、小さく首を横に振り「全然全然そんな…。」って言ってるかの如く謙遜の仕方をする。

〝先輩方に失礼があってはならない〟
この意識が他の若手芸人よりも一段高いアニキ。
芸風と言うよりは、誉められても調子に乗ってはいけないと謙遜してしまう、やたら律儀な部分が見え隠れしてしまうアニキ。

ま、謙虚ではあるけれど、そこに笑いは生まれない。
どうせなら「そうなんですよぉ~、ちょっと今調子に乗らせてもらってますぅ。」くらい居直ればツッコんでもらえると思うのだが。
ただこれ、やり方間違えると、巨人師匠の怒りをかってしまうトミーズ雅さんみたいになるリスクを秘めてるが。

そして、アニキの事をイケメンで爽やかだと言う先輩芸人。
こういう時アニキは決して否定しない。
コンビとして人気急上昇だと褒められたら謙遜するくせに、自分がイケメンだと言われたら、ちょっとだけ脱力して、ヘラヘラ笑う。
全肯定。

なんか心の動きが手に取る様に分かるので、見ていて飽きない。

アニキは関西のお笑いの女帝を押さえていると言うケンコバさん。

ちゃうで、ケンコバさん。
女性芸人さんだけじゃなく、男性の先輩芸人さん、番組のプロデューサー、作家さん。
〝失礼があってはならない、いずれお世話になるかもしれない人々〟を、漏れなく網羅して押さえに行くのがアニキやで。

『関西一の太鼓持ち』byなるみさん。

この地道な努力がいつか実を結ぶ日がきっと来ると信じて、二人の事を見守って行きますとも。

そんな事より、番組通して一番目を引いたのが、つっちーさんが全くハマってなかった事。

アインシュタイン二人が出て来た時も、他の芸人さんが拍手してる中、一人シラーッとしてた。
「またコイツらか…。」とでも言いたげな。
最初から最後まで、ニコリともしてなかった。

アインシュタイン
なんかつっちーさんに嫌われる様な事したんか?

東京って関西と同じ読みが通じない。

ガンバレ。