消えた谷町線
やっと着いた。
しんどい。
足がジンジンする…。
『よしもとお笑いライブin上本町』
会場の大阪国際交流センター。
ややこしいって。
〝色んな路線の駅から、アクセス抜群！〟
それは言い換えたら、
「色んな路線の駅から、ちょっとずつ離れてる」
「駅チカでは無い」
っちゅー事やねん。
大阪駅で降りてから、いざどの路線を使うか？
千日前線？
近鉄線に乗り換える？
やっぱ乗った事ある路線でしょ。
と言う訳で、谷町線の谷町九丁目で降りて歩く事に。
が、忘れてた。
大阪駅から谷町線に辿り着くまでがかなり歩くという事を。
ほんで、途中で消えた。
谷町線。
あたしの知ってる谷町線がどっか行った。
駅構内の上の表示に従って歩く。
「地下鉄谷町線↑」
歩く、歩く。
そして……、無い。
消えた。
谷町線こっちの↑が途中で消えた。
なんで？
何処行ったん？
あっちウロウロ。
こっちウロウロ。
ええ～、確か阪神百貨店やったか、大丸百貨店やったか、百貨店の横通ったはずやで。
駅構内の上の表示は、「地下鉄東梅田駅↑」
そして、あたしは気が付いた。
「東梅田駅＝谷町線・東梅田駅」やという事に！
なんか、他の路線もあったような気がするけど。
あんな、東梅田駅＝谷町線って考えられるのは、大阪の人間。
地元民。
よそからやって来る田舎もんは、自分が路線乗り換えるなら、まず路線表示を探すの！
途中まで谷町線表示辿って歩いてたのに、途中から東梅田駅の表示しか無くなったら分からんねんっ！
大阪万博やるんやろ？
ぜーったい、迷うって！
はぁ～、やれやれ。
とにかく、谷町線・東梅田駅に着いた。
┓（￣∇￣；）┏
電車乗ってからも、谷町九丁目で降りなアカン、降りなアカンと、行き先表示の電光掲示板ずっと睨んでたら、目が疲れた。
そして出口の階段上がった所に、「大阪国際交流センターは→」の看板が！
神っ！
こういうの大事。
→の方向に歩き出す。
いつも歩き出しの方向を間違ってえらい目に会うので、こういうのは本当に有り難い。
が、しかし。
確か小さな字で、「〇〇筋を左に入る」って書いてあったような…。
それが何処か分からへん。
しばらく歩いて、多分この辺やろうと見当を付けて、NAVITIME起動。
おっ！ちゃんと左折れの信号まで来てるで！
けど、こっからやねん。
スマホのNAVITIMEのナビ画面と、自分の進む方向を合わすのが難問なのだ。
え？なんでやねん？って。
ほれが、『超絶方向音痴』っていう生き物なんよ。
一回なってみ。
どんだけ苦労するか。
毎回、大阪で迷う度、「あたしは一生滋賀県で生きて行こ。」思うわ。
スマホを上向け、下向け、ひっくり返して歩き出す。
方向は合うてるはず。
しかし、それらしき建物があらへんぞ。
段々不安になる。
近江八幡駅17:06発の電車に乗って、多少迷っても、開演時間には十分間に合うはず。
なんなら途中で夜ご飯食べよう思ってたのに、そんな余裕はどっか行った。
取りあえず、会場に着かなければ…。
ヤバい。
周りにきっとチケット握り締めたお笑いファンが徒党を組んで歩いてるやろうから、その後を付いて行こうと目論んでたのに、周りに誰も居ん。
こ、こういう時は、人に訪ねるのだ。
エネオスのガソリンスタンドのお兄さんに、100%の笑顔で近付く。
あたし「すみません。大阪国際交流センターに行きたいんですけど…。」
お兄さん「あ、大阪国際交流センターですね。この信号も含めて３個目の信号を渡らずに、右折してもらったら、左側に見えて来ますよ。」
完璧っ！
なんてスムーズな説明。
きっと今まで何回も聞かれてはるんやろう。
そして、お兄さん、爽やかなイケメンっ！
200%の笑顔で、お兄さんの目を見て「ありがとうございました💘」と答えておいた。
やっぱ、機械やないねん。
最後は人間同士のコミュニケーションやねん。
そして、お兄さんの説明通りに歩く。
が、しかし。
なんか暗いのよ。
え？ホンマにこっちで合うてる？
気が付けば、若い女の子３人組が道路の反対側を歩いてる。
この子らは間違いなく、お笑いライブ行きやろ。
ちょっとスピードを落として付いて行く。
３人組A 「え？こっちやんな？」
３人組B「こんな暗かったっけ？」
３人組C「なんか、人居んことない？」
オイッ！
あんたらが頼りやねん。
でも、合うてましたわ。
やっと着いた。
大阪国際交流センター。
暗いって。
周辺道路。
疲れた…。
なんか、やたら歩いた。
ほんでお腹すいた…。
これから始まるのに、既に集中力が無い。
「絶対に一生滋賀県で生きて行こ。」
もうしばらく大阪はいい。
