滋賀作4人の大阪漫遊珍道中(後編)

昨晩の続き。

各部屋に一旦荷物を置いて、外にご飯を食べに行く事に。

みんながチェックインするのを待ってる間に、周辺ガイドをチェックしておいた。
雨が降ってるので、とにかく近い所がいいだろう。

あたしの足ならほんの少し歩けば、居酒屋にバルにラーメン屋、何でもある。
でも杖をついて歩く70歳代の人にとっては、片方杖、片方傘。
かなりの苦行なのだ。

「どうします?一番近いのは居酒屋ですけど、居酒屋ってあれこれ頼んでたら結構お金かかるんで、ラーメンとかあるとこでいいですか?」
「そやな。居酒屋、前行った事あるけど、どれもほんな美味しい事なかったわ。」

という事で、つけ麺とかラーメンもある『さんまでGO 』たら言う店に来た。

杖をついてるC さん 。
「なんやここ?さんまの店か?」
「ラーメンのトッピングがチャーシューの代わりにさんまらしいです。」
「ほんなん、いらんわ。さんま好きやないわ。」
ええっ?
C さん の為にこの店にしたと言っても過言や無いのに。
年配の方は魚好きと決めてかかったあたしのミス。

結局あーだこーだと散々揉めた挙げ句、お三人さんは一度も食べた事無いもん食べようと〝とん平焼きデラックス〟を注文。

あたしはせっかくなので、〝さんまラーメン〟を注文。
あ、また写真撮り忘れた。

お先にあたしのさんまラーメンが来る。
美味しいっ!
ラーメンにさんまってどうなんだ?とちょびっとだけ恐る恐る食べたけど、魚介系の濃いめのスープにかなりの太麺。
ホンマは細い縮れ麺が好きなんやけど、これはこれで美味しい⤴️

そしてお三人さん注文のとん平焼きデラックスがやって来た。
ふわっふわの卵焼きに巻かれた豚カツ。
一切れお裾分けしてもらう。
美味しいっ!ふわふわっ!
でも小さい。
そこで白ご飯を追加注文。

「こんなん食べた事無いな。」
「珍しいもんよばれさせてもろたな。」
「ほやけど、ご飯はあんないな。(不味いな)」
出たっ!
滋賀県民お米農家の他府県のご飯「あんない」発言!

一口分けて貰う。
あ、ホンマにあんないわ。
水臭い。
柔らかいだけ。
甘みと旨みが全然無い。
けど、しゃーないで。
大阪府民が食べてるご飯て、こんなもんやで、きっと。
自分ちで作ってる近江米を食べてる滋賀県民のご飯への文句は続く。
「みんな、こんなご飯を美味しい言うてよばれてやんにゃな。」
白ご飯追加注文、失敗か。

「あ~、お腹膨れたな。」
と、お茶を飲みながらまったり。
あたしが持って来た周辺ガイドマップを見ながら、明日の夜は何処に行くかの相談が始まった。

お三人さん方は三泊するのだ。
あたしは一泊だけして、会場まで引率して帰る。

結果、また『さんまでGO 』に来る事にすると言う。
「いや、別にそんなに他にメニュー無いし、同じお店で無くてもええんちゃいます?」
「よぉ~分からんとこ行くのもかなんわ。」
明日から大丈夫か?
なんだか不安になる。

お会計を済ませて東横インへ戻る。
道路を挟んだ向かい側が白木屋だ。

「歩くのがかなんかったら、あそこが一番近いですよ。」
白木屋って何の店や?」
「居酒屋です。」
「居酒屋か。雨が降ったったら、ほうしよか。」
そうして下さい。

ホテル隣のコンビニで、明日のお昼ご飯を買っておく事に。
これがなかなか決まらない。
レジに並んでから、「冷たいお茶は売ってませんの?」
ほんな訳無い。
「あちらです。」と言われて再びペットボトル飲料コーナーへ。
「あ、ようさん(たくさん)売ったるにゃわ。」
それ、フツーです。
お昼ご飯買うのに、15分かかった。

ホテルに戻って来てお部屋のある階へ。

多分テレビとかエアコンの使い方も分からへんやろと思って、一旦あたしの部屋に集合。

テレビのリモコン。
「今は色んな画面映ってますけど、普通にテレビが見たいんやったら、このTVってボタン押して下さい。」
「どれや?この左から2番目のボタンか?」
「見せて。左から2番目やて。覚えた?」
「うん。2番目やな。」

エアコンのリモコン。
特に変わった所無いので、普通に点けた。
「え、ちょう待って。今どのボタン押したん?」
「これです。」
「これで点くのか?」
「寒かったらどうしたらええや?」
「この△の所押したら温度が上がります。」

大丈夫かな?
分かったかな?
寒過ぎて風邪引いたとかないやろな。

明日に備えて各自の部屋でゆっくりする事に。
ここで一番肝心な事を言っとかないと。

「カギは絶対抜いて外に出て下さいね。」
「はぁーい。」

けど、これが分かってるようで分かってなかった事を翌朝思い知らされる。

決めておいた集合時間の10分前にピンポンが鳴る。
ドアを開けるとB さんが。

「真理ちゃん、これみんなで食べよう思って持って来たけど、良かったら持って帰ってよばれて。みたらし団子なんよ。」
「せっかくみんなで食べよう思って持って来はったんやったら、みんなでよばれてくれはったらよろしいやん。」
「いやいや、ご飯食べた後にそんなによばれられへんさかい。食べて。」
ありがとうございます。
では、遠慮なく頂きます。
けれども、もう鞄の中には入らない。
荷物が1個増えた。

文句を言ってはいけない
わざわざ付いて来てくれた事に対する感謝の気持ちでくれはったんやから。

が、しかし。
荷物を持って2階の朝食コーナーに行こうとしたら。

「あ、どうしよう。カギかかってしもたわ。」
「これ、もう入られへんの?」
あちゃー😵
あたしの部屋に来たばっかりに閉め出されてしまったB さん。

「待っといて下さい。フロントでカギもらって来ます。」
「ごめんやで。」

フロントでカギを貰い、部屋を開け、再びフロントにカギを返しに行く。
その間に朝食コーナーに先に行っててもらう。

やっと朝食。
簡単なバイキング形式。
全部結構美味しかった⤴️

じゃあ、一旦部屋に戻って荷物を持って行きましょうと部屋のある階へ。
あたしはチェックアウトするので、全部荷物をまとめる。
B さん が持って来てくれたみたらし団子がどうしても鞄に収まらない。
ま、いい。
こういう事もあろうかと、エコバッグも忍ばせて来た。
〝こんな時の為に…。〟とあれもこれもでいつも荷物が一杯になるあたし。
杖をついて歩くからリュックに納まる様に出来るだけ荷物減らして来たという、三泊するC さん より一泊のあたしの方が荷物が多い。
なんで?

さあ、みんな準備出来ましたか?
廊下に出る。

何故か、バスタオルや足拭きマットを部屋の外に出しているC さん 。
「部屋の外に出しといたら回収してくれやんにゃな?」
「いや、まぁ、それでも回収してくれはりますけど、出掛けて戻って来る間に、部屋に入って替えといてくれはりますよ。」
「ああほうか?どうしよう。戻そか?」
「や、もうええですよ。これでも回収してくれはりますし。」
と、話してる所にA さん が やって来て
「ええ?出さなアカンの?」
「いえ、大丈夫です。もう行けますか?」
Bさん 「行こうか。」
Cさん 「行こう。」
Aさん「ああっ!!」
何っ?どうしましたん?
Aさん「カギが開からへん。何喋ってはんにゃろと思て出て来たんやけどよ。」
くぅ~……。(>_<)ヽ(T_T)

「とりあえず一緒に下降りましょう。」
「あたしの部屋何番やろ?」
「……見て下さい…。」
「ほうか、見たらええにゃな。」

恐ろしく脱力しながら下に降り、
「スミマセン。またキー閉じ込めちゃって…。」
フロントのお姉さん。
確実に〝またあんたらかいっ〟という顔をした。
そら、するわな。すんません。

どーたらこーたら散々ありましたが、ようやくホテルを出て会場に向かって、無事送り届けてお役御免。

ホテル出て、一回だけ曲がれば会場に着く。
超絶方向音痴のあたしでもすぐ分かる。
これなら明日からあたしが居なくても、お三人さんだけで行き来出来るやろ。
「帰り、あたしらだけでホテルまで戻れるやろか?」
戻って下さい。もうあたしは居てないねんから。

「真理ちゃん、ホンマにありがとうね。」
「はぁーい。では、帰り大阪駅で乗る電車が分かったらメールして下さいね。近江八幡駅まで迎えに来ますし。」
「ありがとう、ホンマにありがとうやほん。」

ふぅ💨
やれやれ。

さっ!あたしはこっから自由行動!

今、谷町四丁目に居るという事は、大阪城結構近いやんな。
大阪城という事は、読売テレビ新社屋も近いやんな。

すまたんで言ってた、新社屋のエントランスの2階から身を乗り出してる快盗キッド様の写真撮りに行こうっと!

谷町四丁目の8番出口から駅に行く。
う~ん、どれに乗ったらええんやろ?
森ノ宮
確か森ノ宮ピロティホールのすぐ近くやんな、大阪城

ほんで乗った。
何線やったっけ?
なんか、谷町線では無かった。
なんでか、分からへんけど。

とりあえず森ノ宮に降り立つ。
あ、ここ一番端っこや。
なんか、多分、だいぶ歩かなアカンのとちゃうか?

てくてく、てくてく。
肩からショルダーバッグ、左手にちょい大きめのトート。
そしてB さん からもらったみたらし団子の袋。
オマケに傘を持って居る。
俯瞰で見たら、あたしたいがいお上りさんやで。

てくてく、てくてく。
う~、手が痛い。
なんかやたら周りをジョギングしてる人達が走り回ってんねんけど。
何か大会でもあんのか?
どーでもいい。
あ~傘が邪魔。

てくてく、てくてく、てく。
着いたっ!!

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けど、写真撮る人でごった返してるはずと予想してたのに、なんかガラーンとしてるぞ。
???
ありゃ?
これ、どっから入るの?
え?この木目調の一見壁の様に見えるこれが自動ドアやんな、きっと。

木目調ドアの前に立つ。
開かない。
ぐるっと回る。
別の木目調ドアの前に立つ。
開かない。
なんで?何なん?
もう一つ別の木目調ドアの前に立つ。
クソっ!開かんっ!

この一連のあたしの動きは、他の人から見たら結構な田舎もんの行動ではないやろか?
いかん。
手が痛い。
セブンイレブンで仕切り直し。

たいして喉も渇いてなかったけど、アイスラテとすまたんタオル(!)を買って、イートインコーナーへ。
なんで?何でエントランス開かへんの?

スマホで調べる。
な、なんと、平日は9時オープンやのに、土日は11時オープンですとっ!

ウゲッ。
何の為にてくてく、てくてく歩いて来たんだか。
諦め切れず、エントランスの外から撮ったわさ。

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疲れた。
なんか、一気にドッと来た。
もう帰るベ、滋賀県へ。

ハァ…(´ヘ`;)
これぞあたしの行き当たりばったり人生。

なんか、すまたんに肩入れする様になってから、無駄に過ぎる時間が増えた気がするのは気のせいか。

近江八幡駅に着いて、運転する。
あ~、落ち着くぅ。
やっぱ、車やで。

家に到着!

「ただいまぁ~。」
と、上がり框に荷物を置いた途端、脛が、両脛が吊った!

人生で初めて脛が吊った!
脛って吊るんや。

行き当たりばったり人生、考え直そう。

皆さん、出掛ける前には下調べを。