申告漏れ芸人

令和元年10月22日。

天皇陛下即位礼正殿の儀、無事厳かに執り行われ、国内外に正式に天皇陛下に即位された事を報告された…。

と、即位の礼に付いて、多分100行くらい書いた所で、またしてもミスタッチで消してしまった💦

もぉ~。
でも、いい加減であやふやな事も書きたくないし、改めて新聞等もじっくり読んで書き直そうと昨日の夜の時点では思ってた。

けど、そんな気力も気持ちも無くなった。

チュートリアル徳井義実さんの会見を見て。

3年間も自分のルーズさから、納税の申告さえしてなかった。
「そんな事ある?」
「ルーズの一言で片付けられる範疇超えてるやん。」

徳井さんと言えば、よしもとの芸人さんの中では収入面でも上から数えた方が早い、トップレベルの芸人さんだ。

お金無いとか、よしもとは信じられないくらい給料安いとか散々聞いても、このクラスの芸人さんなら年収で何千万のレベルは超えるのかなと捉えてはいた。

それが3年間で1億円を超える申告漏れと正式に数字で示された事で、
「やっぱりよしもとの芸人さんでも無茶苦茶収入あるんや。」
というのが一つの驚き。

それと同時に、ハッキリ言って節税対策だけの為に興した個人事務所を運営する上で、税理士さんと顧問契約を多分結んでいなかった事への驚き。

私達サラリーマンやパート等で雇われて働いている者は、節税しようとか対策立てる事さえ許されず、あれこれ言う事も叶わず納税している。

これだけ高所得の人からすれば、想像さえ出来ないだろうけど、夫婦子供四人家族を養っている人でも、月収30万円にも満たず、お小遣いもままならず、外に飲みに行く事も我慢して働いている人はごまんと居る。
如何に節約してるか、如何に我慢してるか。
その愚痴を色んな職場で見聞きして来た私は、この会見を見て呆れ返った。
いや、信じられ無かった。

私自身凄くルーズで怠慢な性格なので、確定申告がどんだけ面倒くさいかは良く分かる。

パート収入は会社がやってくれる。
でも、農業所得や不動産収入の確定申告は自分がしなければいけない。

農作業に使用する長靴を買った。
一枚38円くらいの米袋を何枚買った。
ラクターの修理代が幾らかかった。
保険会社から送られて来た申告時に必要な証明書を残しておく。
市役所から送られてくる確定申告の書類や参考資料を見ながら、何がどの分に当てはまるのか、分類し下計算し、たたき台を作る。

無茶苦茶、無茶苦茶面倒くさい。

2月に入った頃からずっと頭の片隅に確定申告が居座る。
やらなきゃ、やらなきゃ…。
今晩計算しよう。
明日やろう。
せめて溜まってる領収書を分類しよう。

この繰り返しで何日も過ぎる。
だからこの部分は徳井さんと一緒だ。
金額に差があり過ぎて対比出来ないけれど。

そして、無事確定申告を終えて更に、現実を突き付けられてしばらく気が滅入るのだ。
納税して。
納税するからこそ。

「想像を絶するルーズさだらしなさが原因」と言うのを、どう頑張っても飲み込む事は出来ない。
でもそれが本当だとして。

「出来る事ならこの仕事しかして来てないので、許されるならまたお仕事させて頂けたら…。」
「でも、この仕事はファンの皆さんあっての事なので、お客さんが徳井をもう見たくないと言われるのなら、仕方無いです。」

私の意見はシンプルだ。

『3年間所得の申告さえしなかったのだから、3年間テレビ出演を自粛すればいい。』

それでも生きていけるよ。
色んな所から手を差し伸べてもらえるだろうし。

単独ライブをやればいい。
他の芸人さんと同じ舞台に立たれるのは、徳井さんなんて見たく無いと思うファンにとって迷惑だから。
きっと徳井義実さんの単独ライブなら満席だ。

「真面目に納税されてる皆さんに、大変なご迷惑と、大変な不快な思いをさせてしまって申し訳ありません。」

別に迷惑なんか、かけられてない。
ただただ不快なだけだ。

私は月に何度も劇場に通う。

そしていつも劇場で思い切り笑った後の帰りの電車で、楽しかった気持ちと後ろめたい気持ちとが、自分の中で戦う。

自分で働いたお金でチケットを買い、劇場まで足を運び、楽しい時間を過ごす。
文句を言われる事は無い。
でも、電車の中で疲れ切って眠りこけてるサラリーマンや、若いママさんや主婦らしい人達を見る度、みんなが家族や会社の為に必死で頑張っているのに、私はこんなんでいいのか。
こんなお気楽な時間の過ごし方でいいのか。
いつもいつもどんなに笑った帰りでも、この想いがスッと入り込んで来る。

だから、劇場に通って帰りが遅くなった翌朝は絶対に5時までに起きる。
夕べ出来なかった片付け、掃除、それらをちゃんと朝早く起きて、いつも以上に丁寧にする事で、自分の中の後ろめたさとのバランスを取る

それでも、あたしが自分の楽しみの為だけに出掛けている間、お母さんは一人で食事しているのだ。
その申し訳無さはどうやっても帳尻合わせは出来ない。

劇場に実際に足を運ぶお客さんは、
「自分達がチケットを買う事で、劇場に足を運ぶ事で、お気に入りの芸人さんを支えたい。」
この気持ちが少なからずあるはずだ。

芸人の仕事だけで立派に一般人よりも所得がある様な芸人さんに対しても、デビューしたてのお金の無い時代を見聞きしているからこそ、サクセスストーリーに共感し、夢を追う姿に共感するのだ。

追徴課税もちゃんと支払ったのだから、許してあげてよ。
そういう声もいずれ出て来るだろう。

何故こんなに腹立たしいのか。
そうやって色んな面で時間やお金を工面して、劇場や観覧に足を運ぶファンの気持ちに徳井さんは思いが至ってないに違いないと思うからだ。

漫才劇場に向かうエレベーター。
すし詰めでみんな乗り込む。
時々こんな会話が聞こえて来る。

「あ~、しんどかったぁ。今週無茶苦茶忙しくてさぁ、けど、今日の為に頑張ってん。」
「今月これで来るの何回目。もうヤバい。またバイト入れなアカン。全然勉強してへん、どうしよう…。」

徳井さんの『想像を絶するルーズさ、だらしなさ』は、そのファンの気持ちを裏切っている。

そして、キチンと納税している前提での話だけれど、相方の信頼も地に落としたのと一緒だ。

人は徳井さんの事を、徳井義実という単体の個人として捉えていない。
チュートリアルの徳井さんなのだ。
個別の仕事が多くなっているとしても、相方の福田さんの事もワンセットでみる事はまだまだ多い。

福田さん自身に、福田さんを応援して来たファンに対して。

どう詫びるつもり。

こんなに書いていて不愉快で気持ちが沈むブログは初めて。

もう止めよう。
自分自身の醜さ小ささを行数が増える度に、突き付けられているみたいだ。