諦めた1月。頼むで2月。

「またや。」

昨日の帰りは夜9時を回る事が分かってた。
なので、白菜の豚バラ炒めを作っておいたのに。(白菜が余って余ってしゃーない時の鉄板料理。自家製椎茸、人参もたっぷり入って満腹感たっぷり)

お母さんは全く手を付けてない。

一品しか作らへんのかよって突っ込んだ貴方。
うちのお母さんはあたしが夜台所に居ない時は、自分で何かしら必ず作るのだ。

そして、自分で作ったおかずを食べる。
あたしが作ったおかずに手を付けずに。

これ、凹むで。

何の為に畑から取って来た土の付いてる状態の白菜を、まだ寒い外の流しで粗洗いして4等分して冷蔵庫にしまえるサイズにし、台所で小さな虫の糞を一枚一枚洗い流してカットして作ったのか。
(売ってる白菜は恐ろしく綺麗だが、路地栽培している葉物野菜に虫が付くのは当たり前)

あの寒い思いをした苦労は何やったんや。

ほんでお母さんは一体何を作って食べたのかと言うと、鮭と豆腐の粕汁

う~ん。
鮭と豆腐の粕汁に軍配が上がるかぁ。
(ミルクボーイのネタっぽく言ってみた。)

ほんでもってたちが悪いのは、うちのお母さんに何の悪気も無い事。

9時半回って帰って来た時には、お母さんは自分の部屋に行ってて喋って無いけど、同居生活53年。
だいたい考えてる事は分かる。

夕方頃から「今晩何作ろかいな…。」と冷蔵庫を開ける。
「鮭の切り身がまだある。これ使わなアカンな。」
そして、あたしが買っておいた絹豆腐を発見。
(ちょっと生姜を効かせたダシで、とろみを付けた湯豆腐にする予定だった。)
「豆腐が買うたる。鮭と粕汁にしよ。」

だいたいこんな感じ。

そして、あたしが朝仕事行く前に、「白菜の豚バラ炒め作ってあるし。」と声掛けた事は覚えて無い。

冷蔵庫開ければ分かりそうなもんだが、自分が探してる物以外は目に入らないという特技をお母さんは持っている。

そして、例えばリゾットとかミネストローネとかチヂミとか、ちょっと粋こな(すいこな=ナウいの方言)料理はあんまり食べない。

クックパッドの配信見て、「美味しそう!簡単!」と喜んで作っても、83歳には馴染みの無い味なのだ。

そんなこんなで、帰って来て台所のテーブルに、あたしが作っておいた料理に手を付けた形跡が無いのを見ると、「もおッ💢」と腹立つ訳です。

「今晩は外で食べて来るから夕ご飯要らん。」と伝えた事を忘れて、お母さんがあたしの分まで作っておいてくれた時。(しょっちゅうある。)
あたしはせっかく作ってくれたのに手を付けないのは悪いので、ちょっとずつ食べるというのに。(だから太るのだ!)

どうして親子なのにこうも考え方や行動が真逆なんだろ。

劇場行く日は、帰りが夜12時前になる事が多い。

勿論一品作る訳です。
遊んで帰りが遅くなるのは気が引けるので。

でも劇場行く前の日ってあんまりよく眠れない。

「何着て行こうかな~。」とか
「何時の電車に乗れば間に合うんやったっけ。」とか
「明日誰が出るんやったっけ。」とかとか。

色々寝る前に考え出して、スマホで調べ出したりして、深夜2時回るとかザラ。

そして基本5時起きなので、かなり睡眠不足の状態で、朝ご飯とお弁当と、夜ご飯を作る。

そして劇場で眠気に襲われ、帰りの電車で乗り越したりする。

本末転倒も甚だしい。

そうは言っても、あたしがちゃんとした生活リズムで動けて無いのが一番悪い。
それでも夜遅く静かに家に入って台所に行き、あたしの作っておいた料理に手を付けてないのを見ると、「ハァ~。」と脱力する。

でもでも。
怒ってもしゃーない。

83歳なら普通は楽隠居してる。

孫どころかひ孫の相手して、のんびり穏やかに暮らしてるのが普通だ。

寒い時も恐ろしく暑い時も、元気に畑仕事して、とびきり美味しい野菜を山の様に作ってくれて、台所にも立つし自分で運転して買い物にも行って…。

こんな元気な83歳に文句言ったらバチ当たる。

親子二人暮らし。
持ちつ持たれつ。

そしてあたしはまたこんな時間にスマホをイジってる。

もうホンマにもうちょっとちゃんとしよう。

2月になったらまっとうなあたしになるのよ。(1月はもう捨てた。)

そして2月の始まりは、劇場に行くのだっ!
あはっ。

帰りが遅いと前出の様な事が起きて精神的に疲れるので、お昼間の漫才ライブへ。

スタイリッシュなあたしは何処に行けば出会えるのか、もう分からない。

半分諦めつつある。

2月からはまっとうなあたしになるのよ!

2月よ、2月!

頼むで、漫才劇場!
笑って笑ってスタートさせておくれ!